日本の社会、特にNHKなどを中心とする現在のマスコミに左右される社会は、どんなことでも「良い子」の方向を選び、「なぜ、それで良いのか」という問いはない。難民問題が起こると「可哀想だ」、「日本だけは・・」という直感的な議論が横行している。

しかし、私たちが大人、もしくは親としての責任は、あることが日本のためにどういう影響があるか、問題は無いかを冷静に考えなければならない。第一回は戦争と難民の関係を整理し、難民を引き受けるのは戦争とのペアーであることを示した。

その国の安全性はその国にとって基本的な要件だ。だから、難民や外国人労働者を含めて「生活の安全を保つ」というのが最も大切である。生活の安全、つまり犯罪とかテロというものは、その民族や国で常識が異なる。日本の場合、伝統的に犯罪はほとんどなく、それが日本の特徴である。

まず第一に明治の初めに日本に来た貝塚のモースの著述を表紙に示した。(真ん中はモースの本、右がモースの肖像)

「鍵を掛けぬ部屋の机の上に、私は小銭を置いたままにするのだが、日本人の子供や召使いは一日に数十回出入りをしても、触っていけないものは決して手を触れぬ。」

当時のアジアで、子供や貧困層がお金を見て盗まないはずはないが、日本ではまったくその気配すらないことにビックリしている。

次に、現代の世界の犯罪率(人口10万人あたりの殺人件数)を示す。

図1

世界広しといえども日本はこの表の国の中では世界でもっとも犯罪率が低い。この文化を守るためには難民や外国人労働者を基本的には受け入れることはできない。

(平成271017日)