(日本は残念ながらすっかり「仮装社会」になってしまった。でもそれを嘆くより自分の人生を考えた方がよい。こうなってはなかなかすぐに改善することは難しい。)

銀行は巨大なお金を持っている。それでも定期預金の金利はわずか0.1%程度。銀行はお金をまわすプロで、経験豊富、民間で効率もよい。そこが金利をほとんどつけられない。年金機構はさらに効率が悪いから年金に金利は生じないのが実態だ。

一方、日銀はイングレターゲットを2%においている。だから、40年後には預けたお金は半分以下になる。

年金を1000万円積み立てたら、500万円しか受け取れない。だから年金は最低額を納め、50歳ぐらいから懸命に老後のお金を自分で貯金していくしか方法がない。

若い人が減るからではない。若い人が減ろうと増えようと自分が納めた年金が自分に返ってくる積立型年金では、若い人の割合など関係がないからだ。

もともと年金が崩壊するという予想は年金を始めた1960年代に厚生省の年金課長が言っている。実施する当人が白状しているのに、それでもまだ信じているのは信じている方が悪い。

現在のところ、賦課型年金以外の年金制度は成立しない。それも分かっているので、「揺り籠から墓場まで」などいうのを信じないで、自分で自分の老後は準備しよう。年金はわずかな小遣い程度だから。

(平成27719日)