大気汚染などの環境悪化、石油などの資源の枯渇、地球温暖化、自然との共生の喪失、貧富の差の拡大、頭脳や社会の創造性の欠如などが持続性を脅かすものとしてあげられているが、その中でも特殊であって純粋に科学的な「地球温暖化」と「資源枯渇」のトリックを最初に明らかにしておく。この二つの問題は白人から提起され、白人はなにもやっていないという特徴を有する。

 地球が二酸化炭素の増加で温暖化するかは持続性を左右する大きな因子であると認識されている。多くの詰め込み型知識を有する人は、温暖化するかどうかについて自らの頭脳で思考しない。温暖化の予測には困難な数式やコンピュータを必要とすると錯覚し、判断を忌避する。

地球が温暖化するかどうかは二酸化炭素による光の吸収などの物理的な影響を考える必要はない。地球が誕生したときの二酸化炭素の濃度は95%(圧力も高い)であり、その後の生命活動によって、現在、大気は低圧で二酸化炭素はわずかに0.04%である。すべての生命の食糧は二酸化炭素であり、その一部の還元炭素を地下に埋没するという原理によって減少してきた。

つまり、人為的な影響で二酸化炭素が増加した場合、地球にどのような影響が出るかは「未来の予測」ではなく、「過去の問題」である。

人間はある種の欠陥生物で、空気中から二酸化炭素を吸収して自ら炭素を作る還元反応をすることができず、イネやムギにその反応を依拠している。すでに大気中の二酸化炭素の濃度は過酷なほど低く、仮に人類が地下に埋蔵されている炭素を採掘して二酸化炭素に戻すという行為をしなければ、あとわずかで地球の生命は絶滅する。

人間にとって「自動車を走らせてA地点からB地点に移動する」のは生活の行動の一部であるが、地球に採ってみれば「地下の炭素を二酸化炭素として大気に戻す」行為である。

このように、地球の生命体を持続させるためには二酸化炭素の増加が必要であり、それは過去に戻ることであり、人間の行為がそのままの目的(たとえば自動車による移動)が地球に同じ影響を及ぼすものではないのに、学問とは無縁の国連、IPCCなどのステートメントに左右され、安易な思考にとどまっている。

学問的に考えれば、二酸化炭素の濃度が上昇して温暖化する可能性と、二酸化炭素が減少して寒冷化し、食糧を失って生物が絶滅する危険性は、圧倒的に後者の可能性が高い。

また、石油系資源は「化石資源」と言われるように生物の還元炭素が埋没したものであり、現在の消費速度から計算される枯渇寿命は約100万年程度である。

(平成2773日)