「人皆有心。心各有執。彼是則我非。我是則彼非。我必非聖。彼必非愚。共是凡夫耳。」

この文章は聖徳太子が作ったと言われる十七条憲法の第十条で、現代語訳は、

「人それぞれに考えがあり、それぞれに自分がこれだと思うことがある。相手がこれこそといっても自分はよくないと思うし、自分がこれこそと思っても相手はよくないとする。自分はかならず聖人で、相手がかならず愚かだというわけではない。皆ともに凡人なのだ。」

である。

十七条憲法には今から見ると身分制などもあるが、この条文だけを見ると「民主主義の発祥は日本で、創造した人は聖徳太子」ということになる。ここに民主主義の根幹があるけれど、今の日本にはこのような民主主義の根幹がなくなっている。

(平成27418日)