最近、最高裁判決でセクハラと懲戒処分が確定したサラリーマン2人の普段の行動が徐々に明らかになってきた。それを見ると、大阪のおじさんのやや下品な言動であり、女性が一度も苦情を言わなかったこと、会社が一度も注意をしなかったことなど、最高裁の判事は何を考えているのかという感じがする。

男性にとってセクハラとはわかりにくいものだ。「まだ結婚していないの」は典型的なセクハラの言葉とされるが、ずいぶん、古い考えのように思う。結婚するかどうかは女性の判断であり、結婚しなければならないという昔の社会でもない。それに結婚しているかどうかで仕事にかなりの影響があるのは確かだから、結婚しているのかいないのか、結婚する予定があるのかは職務上も必要なことだ。

男性に「おまえ、まだ結婚していないのか?」と言ってもセクハラにもパワハラにもならない。「相手も見つからないんだろう」とひどいことを言っても問題にはならない。なのになぜ女性だけがセクハラになるのか? それは「女性は弱い。結婚しなければ一人前ではない」などという昔の男女不平等の時代の認識だ。

セクハラというのは男女不平等を前提にしているように見える。今回の裁判でも「女性は恥ずかしくて上司に訴えることができない」というのが常識になっているが、そんな女性は私の近くにはいない。

ところで、今回の話題は「逆セクハラ」だ。これは女性が男性に対して「あなた太っているわね」とか、「稼ぎが悪いわね」と言った類いではなく、女性がセックスアピールで男性の性欲を露骨に高める言動をするということだ。男性は女性がいわば「誘う」ので、その誘いにのって「きれいなおっぱいだね」とか、たくし上げた裾を見て、「その上はどうなっているの」などというとたちまちセクハラになるだろう。

でも、先日、三重県のある市に行った関係で、驚くべきポスターを知った。海女さんのポスターだが、まるで透けた白い海女さんの服できれいな乳房と乳首が透けて見える。腰の下も白いなまめかしい裾が二つに割れて内股まで出している。もう一つのポスターはさらに妖艶な若い女性のもので、こちらは下腹部に線が入っていてさらに猥雑になっている。

若い男性なら大いに性欲をそそられるし、ポスターはそれを狙って作られている。私は年配者なので、「女性蔑視のいやなポスターだな」と思った。女性の職業を紹介するときに、女性の優しさや誠実さをアピールするのは良いけれど、胸や下腹部などをアピールするのは「性差別」を助長するものでとても受け入れられるものではない。

こんなポスターを公的機関が出しているのだから、これで「セクハラ」などと言ってはいけない。もう一度、男女の適正なスタンスを考え直すときだ。

(平成27313日)