NHKは温暖化報道にあたって、「IPCCの報告に基づいている」として「温暖化は恐ろしい」、「ツバルが沈んだのは温暖化だ」と報道を続け、「あすのエコでは間に合わない」という警告放送を繰り返した。

そして私のように「温暖化はそれほど問題ではない」、「ツバルは別の原因で地盤沈下している」と説明する学者を「懐疑派」といって非難を続けてきた。NHKが従わなければならない放送法には「両論がある場合は、両方とも放送しなければならない」と定められているが、NHKIPCCが圧倒的に力が強く、学者も多いという理由で、IPCCとは違う見解を持つ学者の意見はまったく紹介してこなかった。

だから多くの人はNHKの報道はIPCCによっていると思っている。実は違うのだ。IPCCの委員でも誠実な人がいる。その人はIPCCの日本代表だが、北海道新聞が誠実なインタビューを元に記事を出している。多くの人はこの記事に驚くだろう。北海道新聞は地方紙の中でも誠実な新聞でNHKや大新聞とは違うスタンスで報道を続けている。

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この部分は「IPCCの日本代表委員」が新聞のインタビューに答えている記事だ。これまでNHKの放送で「温暖化でツバルが沈んでいる」という報道を見たり、教科書で勉強した人はびっくりすると思う。

実は5年ほど前、温暖化でツバルが沈んでいるという間違った記述が高等学校の教科書に多数載っているということを読者の方が教えてくれたので、教科書会社に「利権のために子供にウソを教えないように」といったが、その時にも「NHKが報道しているから」という答えも帰ってきた。

さらに10年ほど前、小学校の先生に対して講演をしたとき、6年生を担任しておられる男性の先生が「ツバルの事実を教えても、その夜に児童の保護者から「NHKと違うことを教えるな」と抗議の電話を受ける」と言っておられた。

私の書籍には繰り返しツバルの一部が浸水しているのは第2次世界大戦の基地が原因していると書いてあるが、「懐疑派」の書籍だからと無視されてきたが、実はIPCCも同じ見解なのだ!! 私の講演でもツバルのことを聞いて、「武田はおかしい」と首をかしげていた方が多かったが、本当に可愛そうだ。みんなNHKを信じ、NHKに裏切られている。

受信料を払って、こんなことで良いはずはない。

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IPCCの委員は、インタビューに答えているように、IPCCは温暖化が恐ろしい結果を招くとか、直ちに対策をとらなければならないと言っていない、マスコミが大げさにいって幻想を作っているだけだという趣旨のことをはっきりと述べている。

NHKはなぜIPCCの日本代表委員が私(武田)とほとんど同じことを言っているのに、自分でありもしないことを作文しているのだろうか? 民放なら視聴率に厳しいのは納得できるが、NHKは国民から強制的に受信料をとっていて、ウソを報道するというには、何かの特別な利益があるからだろう。ウソをつく必要がないからだ。

もう一度、確認したい。この記事は私のインタビューのように見えるが、IPCCの日本代表のインタビュー記事である。そうなるとNHKはいったい、どこからニュースソースを得ているのだろうか?

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さらに「CO2をすぐ削減しなければならない」とか「再生可能エネルギー」などと言っているが、それに対しても「IPCCの日本代表員」がこのように現在の政策に反対している。政府の政策はなににその根拠をおいているのだろうか?

このように「CO2を出しても問題がない」(武田)というのと、「CO2は出さない方が良いが、問題はない」(IPCC)と少しは違うが、NHKが報道するように「CO2を出すと大変なことになる」とは大きく違う。

NHKばかりではない。温暖化の恐怖を繰り返し述べている元東大総長や東大教授、元気象庁長官、温暖化おじさん、テレビのコメンテーターなどIPCCが言っていると繰り返しウソをついている。それは「利得」があるからだ。学者は研究費や勲章、官僚は予算、テレビは視聴率だ。

今、総選挙をやっていて、国民が「正しい判断」をしなければならないのに、こんなことで良いのだろうか? 日本人全員が北海道新聞を読まなければ事実はわからないという感じだ。 事実を知ることのできない社会、悲しい日本になったものだ。

(平成261121日)