先回、燃料電池自動車のトリックを整理したが、今回は「少子化」をキーワードにした消費税増税の仕組みを示したい。

このまま少子化が進むと「年金が崩壊する」ということで「少子化対策大臣」を作っていろいろな政策を進めてきた。かつて「環境を守る」というのが一つのキーワードになって、多くの税金や補助金が流れたのと同じように、今度は「少子化」というキーワードを使い始めた。

先日、「有識者会議」というのが「このまま少子化が進むと日本の人口が1億人を切り、経済成長がマイナスになる可能性がある」ということで大量のお金(政府が国民から前借りする)を投入するべきだとの答申を出した。

具体的に問題点を指摘しているように見えて「ここまま」とか「可能性がある」という言葉を使って、答申が現実にならなくても責任を取らなくても良いという形にしておいて、お金だけを出す仕組みを作る。目的は天下り先を作ることだ。

「何かが起こればお金にする」ということが続いている。御嶽山の噴火で犠牲者がでると「どこに問題があったか」を明らかにせず、「もっとお金があれば防ぐことができた」ということにする。人の不幸でもお金にするということだ。

でも、このぐらい強引なことをするのだから、作戦もいる。消費税を上げるためにいま、政府がやっていることは、

1) 「政府が国民に借金をしている」ということが事実なのに、「国が誰かに借金をしているから国民が返せ(増税)」と言い換える。

2) さらにお金を使いたいので、専門家を動員して「審議会」を作り、そこで「このまま・・・・可能性がある」と脅す。そして「財政再建」を旗印にするが、実質はお金をさらに使う。

3) このトリックがばれるといけないので、消費税の増税に際して「テレビ新聞は除く(減免措置)」をして、テレビ新聞が政府の言うとおりに報道するようにする。

この3点セットは強力だ。主語述語のはっきりしていない日本では、「借金」というと「誰が誰に借金したのか」を言わなくても、「国に1000兆円の借金がある。子孫にツケを回さないために消費税を増税する」といえば日本語になる。これを正しく主語述語を使って表現すると、

「日本国は外国に対して230兆円の債権(黒字)がある。国内では、政府が国民に対して1000兆円の借金があり、国民は政府に1000兆円を貸している。もちろん、お金を借りた政府が国民に1000兆円を返す必要があるが、政府(官僚とお金をもらった人や会社)は使い込んだので、お金がない。だから、もう一度、国民から1000兆円を徴収する必要があり、消費税を増税する。

さらに今後も、政府は国民から常にお金を前借りする。理由は「この目的にお金を使う」というと異論がでて自由に使えないので、最初に使っておいて「政府は使い込んだのでお金がない。もう一度、増税する」と言えば、消費税は20%まで上げることができる。」

それにはテレビ・新聞の協力がいるから、彼らだけには軽減税率を適応するという仕組みだ。

日本の伝統と歴史を尊重し、靖国神社に参拝し、愛国心に燃えているはずの自民党だから、こんな卑怯な手を使わず、愛国的に「まずは使った人が返せ」ということから初めて欲しい。そうしないとどんな大義も正義も、まして教育改革など成功しない。

また、よく言われることだが、マスコミの存在価値は、1)政府に批判的、2)国民におもねない、であり、マスコミの人は恥ずかしくないのだろうか?

(平成261115日)