今日(201411月)のテレビで冬のPMを取り上げていた。中国のPMが日本に来るかということで、今年の冬は暖冬だから高気圧が・・・などと解説をしていたが、日本の親が子どもを守るためには、科学を知らない野蛮国家では守ることができない。

第一:歴史的にPMというのは都市を超えず、国境を超えない。だから、歴史的なPM事件はいずれも「ロンドン・スモッグ、ロサンゼルス・スモッグ、東京の光化学スモッグ、四日市ぜんそく」というような狭い地域の名前がついていて、四日市であれほどひどい大気汚染があったのに、桑名、津、名古屋などの被害はほとんど報告されていない。

第二:中国内陸部から湧き出してくる黄砂は日本に到達するが、その発生量は話題になっているPM1万倍を超えると定される。黄砂が湧き出す量は膨大で、到底、北京市が出すPMなどと比較はできない。つまり量的な関係から見なければならない。

黄砂はタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠、黄砂高原などで発生するが、その面積は約190万平方メートルで、PMが発生する北京市の1000倍、しかも北京市の全体でPMが発生するわけではなく、工場や道路だからせいぜい10分の1だから、黄砂の発生地域の面積に対してたった1万分の1だ。

さらに、日本はもともとPM1平方キロメートルあたり1年間40トンとされ、そのうちの10分の1程度が黄砂である。つまり、日本で黄砂がくる地域の面積をすこし大目に見て25万平方キロメートルとすると、降下量全体は1000万トンで、そのうち100万トンが黄砂ということになる。

北京の大気はひどくPMで汚れている時に1立方メートルあたり700マイクログラムだから、これが100メートルあるとすると、一日1トン程度排出されていることになるので、1年で400トン程度である。北京の発生量は日本に効果する黄砂の2500分の1で、しかもそのごく一部が日本にくる。

つまり、まず第一に中国ですら、黄砂の発生量と北京の大気汚染で人為的なPMとは数万倍以上違うし、おまけに日本のばいじん(PM)の9割は日本発で、黄砂は10分の1にしか過ぎない。このことが「PMの環境被害は狭い都市のなかに限られる」という歴史的経験の原因である。

ここで示した数値は概算だから、大気汚染の専門家が間違った情報を流すことなく、より正確な測定と計算をし、その値を使い、かつ歴史的な経験とも照らし合わせて、何を私たちが注意しなければならないのかを明確にしなければならないだろう。

このような矛盾した日本の環境情勢を作り出したのは、「態度を急変させてリサイクルを善人に仕立て上げた朝日新聞」と「良い子のふりをしている環境関係議員」だ。どうも最近PMの報道が多くなったと感じたら、危ない。危ないのは健康に危ないのではなく、懐を狙ってくる。PM対策でこのぐらいお金がいる、だから消費税を増税しなければならないということが危険だ。

まず脅す、それをマスコミが煽る、みんなが心配になる、対策が出される、東大教授に研究費が行く、配下の大学教授に青虫(割り当て研究費)が配られる、そのころ記者が取材に行く、それが新聞に載る、消費税があがる・・いつかきた道だ。

朝日新聞は慰安婦事件のでっち上げでもうすぐこの社会から引退を余儀なくされると思うけれど、今度の選挙でも、私たちのため子供のために、現在の矛盾した社会を作り出した「良い子議員」を一掃するチャンスでもある。

(平成261112日)