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御嶽山の事件も不誠実が続いて、やや社会から目を離したい気持ちもするけれど、なんとか頑張って、事実の整理を続けたいと思う。

今日、2014年10月3日、朝のニュースで3万5000頭のセイウチがどこか北のほうの海岸に集まっている映像が流れ、画面には「温暖化」と大きくでて、アナウンサーは温暖化が原因で北極の氷が融け、休むところが無くなったセイウチがしかたなくあるところに集まっていると説明していた。

テレビだからディレクターが誰かの専門家に聞いて原稿を作ったのだろう。その場にいた解説者の誰も「おかしいですね」と言わずに画面は流れていった。

温暖化報道の不誠実さが現れていた。「温暖化」というのは気温が上がることであって、セイウチの行動が「温暖化」したわけではない。「温暖化が原因」と言うためにはまず「地球の平均気温」が上がっていなければならない。このブログでも指摘しているように、またついにNHKも白状したように、地球の平均気温はここ17年(1997年から)すこし下がり気味で温暖化は止まっている。

気温がやや低下気味なのはNHKもついに認めて「ハイエイタス」という新しい用語を使って誤魔化さざるを得なくなったぐらいだ。つまり、「地球の平均気温が上がっていない」ということだから、その中で起こる現象は「温暖化したから」ではなく、「別の原因」だ。

日本は日常生活すら温暖化に影響を与えているし、国や自治体の税金は10兆円ぐらいが「温暖化対策」に使用されている。消費税が1%で1兆円の増収という計算がされているので、「地球温暖化対策をやめれば消費税はゼロになる」ということだ。だから私たちはこのような報道の裏になにがあるのかを知っておく必要がある。

テレビが言っていたように、
1)北極の氷はやや減りつつある、
2)セイウチが集まっている、

という事実はあるが、もう一つ、
3)地球の気温は上がっていない、

というのを付け加えなければならない。

ということは、北極の氷が融けているのも、セイウチが集まったのも気温とは関係ないということだ。極地の氷は北極が減り、南極が増えていて、全体では変わっていない。つまり、少し北半球が暖かく、南半球が寒い時期に当たっているということで、温暖化とは違う。

またセイウチが同じ陸地に集まっているのは、陸地がそこしかないからではない。陸地はいくらでもある。第一、北極海の沿岸はすべて「陸地」だから、どこにでも上陸できる。でも動物はなにかの必要性(たとえば繁殖など)で大きな集団を作ることがある。集団を作ったからと言って「北極海の氷が少ないから」と言うのは生物学を知らない人(実は知っているけれど税金が欲しい人)だからだろう。

今回のセイウチは一つの小さなことだが、こんなことをテレビがくり返し、私たちは消費税10%に相当する税金(直接的な排出権取引、温暖化対策に従事している役人の給与等の他、たとえば石炭火力が安いのに温暖化対策で高い天然ガス火力を国が強制したり、国際価格の5倍もする太陽光発電をしたり、一台バカ高い燃料電池自動車を自治体がかったりする間接的な税金も含まれている)を取られているのだ。

国民がなにも考えなければ、政府は取れるだけ取るという構えだし、消費税を減免されているマスコミはどうしても政府の言いなりになる。気温が上がっているのか下がっているのかも言わずに、「セイウチが集まっているから温暖化」という大人を子供は笑っているだろう。

(平成26103日)