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先回、異常気象というのは一体何を意味しているのかについて、少しブログに載せましたが、なかなか奥が深いので、この際、異常気象から身を守るということで少し考えてみたいと思います。

子供を波打際で遊ばせておくと、ときどき、巨大な波がきて子供がさらわれることがあります。こんなことを防ぐためには親は「1000回に一回は平均的な並みの2倍の波が来る」ということを知っておく必要があります。こんなことを子供にいっても子供は覚えていないので、「大きな波が来るからあまり海の方に言っちゃダメよ」と言っておいて、さらにときどき、子供が少しずつ海の方に行っていないかを見なければならないということです。

この時の「1000回に一回の大波」というのは、決して「異常」ではありません。でも、ここに日本語の語彙の問題があります。つまり、「異常」というのは「常ならず」ですから、「普段と違う」という時に「異常」という単語を使うこともあります。でも、普通の日本語の場合は、「異常」は、「常ならず」に加えて「ちょっと普通には起こらない」という意味が含まれています。

「あの人は異常だ」という時には、「1000人のうち最も成績が良い人」という意味ではなく、「普通ではない」という意味を含みます。だから「異常気象」というのは「今までになかった」とか「最近、おかしい」という感じに聞こえます。

正式には、世界気象機構は「平均気温や降水量が平年より著しく偏り、その偏差が25年以上に1回しか起こらない程度の大きさの現象」という定義をしていて、どちらかというと「非日常」という意味で使っています。”unusual climate”ということで、1000回に一回の波も「異常な波」に入ることになります。

ところが、日本の気象庁は、「過去に経験した現象から大きく外れた現象で、人が一生の間にまれにしか経験しない(過去数十年に1回程度の頻度で発生した)現象」という超いい加減な定義をしていて、少しは科学的な訓練を受けた人が居るのか?と訝るほどです。

「過去に経験した」、「人が一生の間にまれ」とか「数十年に1回」など定義になっていません。「過去に経験したことがない」といっても、その過去とは2000年前からか、100年か、5歳の子供かで全く違いますし、「人が一生の間にまれに」といっても、歳が80歳で転勤を重ねた人と、同じ場所で一生を終わった60歳の人ではかなり違います。また「数十年」といっても、20年と50年では大雨の程度も違います。

気象庁がこのような曖昧な定義をしているのは、自分たちが異常であるかを判定したいという日本の役人の典型例と思います。ある気象を異常としようと思えば、すぐできるからです。それでも、NHKや朝日新聞の「異常」より少しはましな気がします。

NHKの異常  =気象庁が異常と言えば異常と伝える
朝日新聞の異常=国民が異常と思いたければ異常と記事を書く

ということなので、最近では「厳しい気候」や「悪い気候」を「異常な気候」と言っています。でも私たちは自分の身や家族を守らなければならないので、「非日常」と「異常」を区別することがまずは大切と思います。

最近はそんなことをする人はいないと思いますが、「大雨は温暖化が原因だ」と言って、個人生活を犠牲にして電気を消したり、CO2を出さないようにしても、温暖化の結果として大雨が降っているのではなく、次回に詳しく書きますが、非日常(確率的に起こることが、自分にとっては2000年に一度ということになる)の現象ですから、見当はずれになります。

これまでも気温(温暖化など)とは関係がないのに、もうすでに17年も温暖化対策をして、随分、経済にも生活にも影響を及ぼしています。その典型的なものが熱中症で、熱中症が日本で増えてきたのは、ちょうど京都議定書を締結するころですが、それからの地球の気温は「低下気味」なのに、熱中症は「増加の一途」なのです。つまり熱中症ですら、温暖化と関係がないのですから、私たちはNHKに洗脳されないようによくよく考えなければならないのです。

(平成26921日)