「netu_2__20140822911.mp3」をダウンロード

さて、熱中症の謎解きをして、すこしでも熱中症を減らす工夫をしたいと思って、第一回は全体像を整理してみた。その結果、地球は温暖化していないが、何らかの理由で日本は温暖化していて、熱中症は増えているらしい。地球が温暖化していないのだから、CO2を削減したりはしなくてよいが、それではどうしたらよいのだろう。

9394c38b.jpg

今から考えると私が熱中症を誤解していたのは、この絵だった。この絵を見ると私が子供の頃に「日射病に注意しなさい」と言われたことと同じだったので、なんとなく「日の当たるところに行かない」、「水をこまめにとる」という感じだった。

このように実態や訴えたいことと違う絵が描かれることは多い。つい先日、JRで奇妙なポスターを見た。一つ(右)は女子高校生がホームを歩いる絵で、その下に「黄色い線より内側をお歩きください」とあって、確かに女子高校生は内側(内側と言ってもわかりにくいので絵をつけている)を歩いている。

ebb1ea6a.jpg

ところがそのすぐ隣に貼ってあるポスターには「スマートフォンなどを使用しながらホーム上を歩くのは大変危険ですので、ご遠慮ください」とあって、あろうことか!!その上に描かれた絵には女子高校生がスマホをしながらあるいているではないか!!

右の絵は文章と一致し、左の絵は文章とは反対だ。字を見るなら字だけ、絵を見るなら絵を見てわかるようになってなければならない。ホームを注意してあるいている高校生と、スマホを見ながら歩いている高校生を二人絵がいて、スマホの方に×をつけるとか、スマホだけの×の絵など矛盾しないように描かなければならない。

このように「わかっている人だけわかる」というポスターも多いが、この熱中症のパンフレットも同じだ。この絵を見て「子供を日向に出すと危ないのだな」と思って「年齢階層別熱中症患者発生率」といういかめしいグラフを見ると、全く印象が違う。

a6144675.jpg

横軸に最高気温、縦軸が熱中症発生率だが、34℃ぐらいから急激に熱中症が増えるが、それは65歳以上で、黒い線の6歳未満の子供はほとんど増えていない。実はこの図を見て、あまりにも高齢者が多いのにびっくりして、他の図も調べてみた。グラフの作り方で少し違って見えるものもあるが、「熱中症予防はまずは高齢者だ」というのはどうも本当らしい。

そうなると、罪作りとまでは言えないが、熱中症の絵や子供が水を飲む姿はあまり予防には有効ではないかもしれない。そして、さらに医師の書いた具体的な症状と防止法を見ると、高齢者の場合、水を無理やり飲むと体に負担が来ることや、高齢者が屋内で熱中症になるのは、「このぐらいなら昔から団扇ですんだから」ということで縁側を開けて風通しを良くし、打ち水をしてじっとこらえているような場合のようだ。

このようなときにはあまり皮膚からの蒸発もなく、また塩分を取ると高血圧になるということもあって、水分だけをとって体力を失い、かえって熱中症になる可能性があるようだ。

人間、良かれと思ってやることでも、どうしても自分中心(自分の年代や性別)になって間違ったことを他人にアドバイスすることになる。それではすべての年齢でどこが予防のポイントになるのだろうか?

34c2bcaa.jpg

それにはこのグラフがもっともよいように思う。これは「熱中症による死亡数」ではなく、熱中症にかかった人数なので、生徒さんのスポーツ、男性の職場が目立っている。つまり、グラフの右の高い線が10台の人のスポーツ中の熱中症で、あまり暑いときに訓練を受けていない生徒に運動を強いるのは注意が必要であるということだ。

次に、20歳代から40歳代の男性で、土木作業などの過酷な仕事で倒れることがある。

つまり注意するべきは、110歳代の人はスポーツをする時に注意してくださいね、2)職場での熱中症対策は管理者が注意してくださいね、3)高齢者の方は自分で注意してくださいね、と個別に原因別に呼びかけるべきものと考えられる。

それを一派ひとからげに「注意してください。こまめに水を取りましょう」では見当が少し外れているように思う。すこしきびしく言うと、熱中症の患者さんが増えているのは、テレビやお役所が見当はずれに対策を国民に伝えているからで、これも広島の水害のように「人為的な病気」ともいえる。

(平成26828日)