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ロシア人はなんでこんな遠くまで来たのか? ロシア人がモスコーあたりで幸福に暮らしていれば、戦争なんかなかったのにと残念に思う。でもそれより驚くのがアメリカだ。今では「アメリカ合衆国」というと大きな国という感じだが、実はイギリスに住んでいた人が逃れてアメリカに移ってきた人たちの子孫で、今から200年前にはワシントンあたりの小さな国だった。

 

でも、なにか「西」に行きたがった。西へ西へと言っているうちにカリフォルニアについた。そこまで幌馬車で一週間。さらにその西には広大な海が広がっていた。太平洋だ。普通なら人口も少ないし、資源はたっぷりある。畑は無限だし、牛も食べられないほどいて、カーボーイが育ててくれる。

 

それでも西に行きたい。そして彼らは太平洋に漕ぎ出した。もしアメリカ人が「西へ」行きたいということだけなら、それほど世界に災厄をもたらさなかっただろう。その欲求が強かったので、どんな嘘を言っても西に行く。それだけだった。

 

1836年アラモの砦でウソを言ってメキシコを攻め、1898年にメイン号事件を自作自演してスペインと戦ってフィリピンを取り、1941年に日本を挑発して計画通りパールハーバー攻撃を誘い、1964年トンキン湾事件でベトナムを爆撃し、2003年大量破壊兵器があるとウソを言ってフセイン大統領を絞首刑にした。すべてウソだった。

 

アメリカはなぜ太平洋などわたって日本に来たのだろうか? そして「俺の言うことを聞かなければ石油も鉄鉱石も出さない」と言った。日本はアメリカに何もしていない。だいたい、日本人は広い太平洋を越えてアメリカに行き、そこで「アメリカのやり方は気に食わない」と言おうという気持ちはない。日本列島で住むのが快適だからそれで満足している。

 

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何で、アメリカはカリフォルニアで我慢せずに、ハワイを占領して王位継承者を殺し、アラスカを買収、フィリピン、グアム、サイパンをとって太平洋を制圧、さらに日本、中国へとなだれ込んだ。そうしたら、アメリカに呼応してアジアの国を捨ててアメリカにつく国があった。それが中国だった。中国はじっとしているけれど隣の国を捨てながら生きていく。その隣に日本があった。

 

西に行くなら中国か日本だが、1930年代に中国にどんどん投資をしたら(日本を超えたら)、日本が邪魔で仕方がない。中国は内通するという。それではというので西に行くのに日本を攻めることにした。それで当時のコミンテルン(共産主義国際センター)とも共謀して日本を攻撃する。ドイツにも行ったが、それは戦うためだけだが、日本はそれからさらに韓国、ベトナム、アフガニスタン、そしてイラクまで行った。

 

これまで激しく移動してきたら、その途中の国はどうなるだろうか? メキシコは南に後退し、インディアンは全滅し、ハワイはアメリカになり、日本はしたくもない戦争に巻き込まれ310万人が死に、おまけに原爆を二発落とされた。フセインだって同じ気持ちだろう。「なんで、こんなところまで来るんだ!」と。

 

ところが日本には反日日本人がいた。ロシアは日本まで来てもよい、アメリカが太平洋を渡るのは当然だ。でも日本は襲ってきても抵抗してはいけない。悪いのはロシアでもアメリカでもなく、日本軍部だという人がいた。

 

何故だろうか? ロシアやアメリカはどこまで膨張しても「良い」が、日本は「来るな」と言っているのに来たので戦ったのに「悪い」と日本人がいう。「外人」が言うと、なんでも信じてしまう「外人教」、それが残念ながら日本人なのかも知れない。

 

でも、戦争にならなければそれでも良いけれど、そのたびに日本人が死ぬ。そしてしばらくすると「敵は正しかったが、私が間違っていた」と言い、また同じ道を歩む。平和とは「攻めてきた時にどうするか」であり、日本人は「攻める」ということはしない。

 

では、どうしたら今後は平和な生活を送れるだろうか? それはまず「自分たちが悪いのではなく、わざわざ日本までやって来る国が悪い」という単純なことを認めることだ。でもそれが外人教の日本人にはもっとも難しい。身内を非難し、お客さんを褒め上げるのが伝統的な日本文化だからだ。

 

(平成26815日)