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子どもに贈りたいものは、(1)発展した日本社会、(2)侵略されない国家、(3)心豊かに生活できる国土、だろうと思います。そのために必要なことは、
1
) 世界に誇るべき高い文化と美しい国土
2
) 世界一、高い技術力と経済力・資源技術

 

3) 外交の力・他国に対する深い理解力と尊敬の念
4
) 国土を防衛することができる軍事力
 
でしょう。

 

もっとも重要なのは文化や国土ですが、これではお金もなく、侵略にも抵抗はできないというのが歴史的教訓です。残念ながら人類は紛争が起こると、自分より遙かに高い文化や美しい国土を持つ国を平気で攻撃し、破壊してしまいます。残念ですが、それは事実だったのです。

 

そこで、子どもたちに贈るものは、第一に技術力、経済力ということになります。1970年当時のように、日本の技術力が抜群だったので、中国も尖閣諸島にちょっかいは出せませんでしたし、当時なら竹島問題もこじれずに解決した可能性もあります。現在の中国、韓国が対日姿勢を強めている理由の一つに「日本の技術、産業の没落」があります。

 

現在の世界は分業などが進んでいて、経済的な結びつきが強いので、大国でも経済力が強い国にはおいそれと手を出すことができません。つまり「防衛を技術力で間接的に補う」ことは可能と考えられます。

 

そのためには、唐突ですが、まず小学校で始まった「英語教育」をやめ、大学受験で「英語のヒアリングテスト」を中止することでしょう。このことを聞いて「何を言っているの?」という人が多いと思いますが、私の経験では日本の技術力の向上には「英語を重視しない」ということがとても大切だと思うのです。

 

その理由の一つは、これまでの日本の技術力、特に機械、電気、材料、土木などの分野で他国の追従を許さないような技術レベルのものを作ってきた人にはある特徴があります。ご批判や誤解を恐れずに、私の経験をそのまま下に書きました。

 

ほとんどは男性で、女性は例外的
英語、文学、社会的な学問ができない

 

無口でオタク、常識的行動が苦手

 

学生を教えていると、機械や電気の学問で天井を突き抜けるように伸びていく青年がいますが、いずれも上記の特徴を持っていて、一口に言えば「変人」です。日常的なこと、語学、情緒的なこと、コミュニケーション力、人間関係の力などと、機械や電気の理解力、想像力はかなり違うようです。

 

ところが、現在の日本社会は個性を許さず、性別を許さず、誰もが同じ人生を送ること、または誰もがコミュニケーションや人間関係がうまいことを求めています。日本社会はスポーツや囲碁などに天才的能力を発揮する人に、英語やコミュニケーション、人間関係の力を求めないのに、なぜか学問だけは満遍なく力を持っていることを求めます。

 

また男性と女性を区別する必要も無く、人は男女の前に「人」ですから、「電気に強い人」を無理矢理、「通訳の上手な人」にしなくても良いと思います。この問題は教育のことですから、ここではまた別の機会にゆずりたいのですが、あえてここで取り上げたのは、「国を守る」というとすぐ「軍隊」とか「集団的自衛権」ということになりますが、そうではなく、まずは「平和的手段で平和になる」という方法を考えたほうがよいということを言いたいのです。

 

しかし、現在の教育や産業力、さらには他国への理解を考える場合、日本の国内のことだけを考慮して教育を論議したり、他国への観光などが念頭にあるということがほとんどです。まず私たちは平和な世界を求めているわけですから、教育、産業、技術、資源、外交、他国文化などについてもう少し深く考察して議論する必要があるでしょう。

 

(平成26713日)