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滋賀県知事選挙は大方の予想を裏切って、嘉田現知事の推薦を受けた候補者が勝った。自民党と公明党が推薦する元経産省の優秀な人は僅差で落選した。この選挙結果は次のことを示していると思う。

 

  1. 当然のことながら常に選挙結果というものは、「正しい結果」を示す。

  2. 地方選挙とはいえ、自民党の政治に疑問を呈した。

  3. もともと嘉田知事は政治の素人で、相手は政策の専門家だ。

  4. 2009年の民主党が勝った国政選挙、2012年の自民党が勝った選挙の後、ともに国民は「なぜ、自分たちの選んだ政府が自分たちの希望をかなえてくれないのだろうか」という痛痒感、つまり背中が痒い感じを持っている。

  5. 原発再開に国民の過半数が反対なのに、どうみても強引に再開しようとしている。

  6. 集団的自衛権をもう少し議論したいと国民の過半数が感じているのに、強引に進めている。

  7. 原発再開も集団的自衛権も、複数の世論調査で過半数が反対であることを繰り返し示されているのに、「国民はバカだから、説明すればわかる」という感覚を政治家が持っている。

  8. 「希望をかなえてくれそうな素人」と「専門家だけれどこちらを向いていない」という政治家のどちらを選ぶかというと、素人で仕方がない。

    このブログで数回取り上げたが、石原元都知事が、ガレキの焼却を心配する人たちに「黙れっ!」といい、宮城県知事は「県民は数字は分からないから、ただ安全か、危険かだけを言えばよい」といい、しかし、現実はガレキの処理で汚染された土地からとれたコメが基準値を超えて農水省が出荷を停止するという事件も起こった。

    国民は専門家に政治をしてもらいたいが、専門家が国民をばかにしている間は繰り返し、今度の選挙の結果のようになるだろう。嘉田知事は政治の素人だったが、今度、当選した人は議員の経験もあるが、やはり対立候補のほうが本当の専門家であることは確かだ。

    しかし、自民党の敗戦の原因の基本は、「民主主義」なのに選挙をバカにし、「選挙で合格した人なのに」、選挙民をバカにするということにある。民主党もそれで崩壊した。

    日本の政治は立派になってくれ!と言っていると感じる。

    (平成26714日)