「matinokoe500.mp3」をダウンロード

 

ASKA事件の報道でTBSが「町の声」として、「いつもでる町の人」を使ったというので、問題になっている。映像を見ると、芸能人の事件の時に何回も出てくる女性の人がインタビューにでて、適切な「町の声」を代弁していた。

 

TBSが意図的に同じ人を数回使ったのか、それともTBSの報道局の連絡が悪く、映像をチェックする人もいなかったのか、現場の記者の記憶力が悪いのか、何が原因かはわからないが、現場に1000人いたとして、4回も同じ人が「市民代表」になる確率は単純計算でも1兆分の1だから、意図的でなければあり得ないことになる。

 

この事件の真相がどうなのか、それはTBSの誠実さによる。しかし、今までもNHKなどで「町の声」として紹介される時に、「本当に、平均的な意見なのか」と訝ることが多かった。町の声を一人か二人のコメントで代表できるはずもなく、数人のコメントを出すということは映像的には意味があるだろうが、報道としては奇妙だ。

 

数字で示すなら、せめて画面の下にでもアンケートなどの結果を数字で示すべきだし、そうでなければ、テレビ局が「こう言って欲しい」ということを言った人を出していると考えなければならないからだ。

 

今回のことはTBSの報道の釈明にかかっているが、この事件を契機にして「町の声」を出すときにはそれが信頼できるものか、単にテレビ局の意見を町の声として代表しているのかを明確にするべきだろう。

 

(平成2676日)