「tdyno.443-(5:38).mp3」をダウンロード

 

梅雨の季節になってカビが増えてくる.カビの種類によっては強烈な毒素を出すものもあるが、総じて言えば細菌などより安全であると言える.でもカビが肺に侵入して重篤な肺炎をもたらす場合もあり、やはり厄介者であることは間違いない。

 

カビは湿度だ。湿度80%を超えると急激に増殖する.だから「風通しを良くして乾燥させる」のがまずは大切だが、現代の生活ではなかなかそれも無理なことが多い。

 

しかも、家で掃除をする人が少なくなり、女性も忙しいのでかび対策だけをしている訳にはいかない。そこで「カビを除去する薬剤」を使いがちになる.

 

確かに除カビ剤を使えばカビを一網打尽にすることができるが、それは「自然」の状態ではない。だからカビに対する免疫が衰えて、カビの病気にかかったり、カビを抗原とするアレルギーになることもある。

 

「自然の状態」を作ることができない現代病ということになるので、第一にはできるだけ拭き掃除やカビを拭き取ることを優先し、薬剤を使わないようにすること、こまめに乾燥させることなどがベストである。

 

人間は発症しない程度の毒物や細菌と接している状態で健康を保つようにできていて、それらのレベルを急激に下げる(薬剤を使って全滅させる)ことをして、しばらくサボったり、カビの多い環境に行くとそこで病気になったり、アレルギーを発症する。

 

体にとっては上がったり下がったりで大変なのだ.でも、そう言ったら家に掃除をする人が必要であり、手が足りなければ薬剤を使って私たちの体が不安定になる。これまで女性が家でやってくれていたこのような「免疫調整」の作業も、これからは「検出器とカビコントロール装置」に変わらなければならないだろう。何事も良いことばかりではない。

 

できるだけお子さんも土に触れさせる、夏には山や海に行って海水や砂浜に接して、そこにいる微小な動物の影響も受けさせるのは、人工的空間で快適に過ごしている親の責任かも知れません。

 

(平成26528日)