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Xデーの後、1か月たたないうちに、STAP論文に対して「火の手」が上がった。そして4月初旬には「論文に不正行為があった」と理研が発表する。このことは「常識」では到底、考えられないことだ。

 

わずか1か月ほどの間に、STAP細胞の写真、小保方さんの博士論文の第一章の問題などが次々と指摘される。仮に指摘した人が「素人」とすると、驚くべき能力と情報力だ。STAP論文の内容を理解し、写真を見て判断でき、3年前に小保方さんが使った写真を知っていて、さらに博士論文の第一章に使われた文章が、遠くアメリカのネットに出ているものと同じということを指摘したのだから、すごい。

 

この中でも、コンピュータである程度、突き止められるコピペなどは別にして「不適切な写真」などは普通は専門家でなければわからないからだ。

 

たとえば私のように生物学も大学時代に専門課程でも学び、学術誌を読んでいる人でも、普通はネイチャーの論文を読み、「へー、こんなことがあるのだな」と思うだけで、そこに示された図が「間違ったもの」ということはわからない。

 

もちろん、ネイチャーの審査(査読)は厳密であり、かつ専門家中の専門家がやるのだから、それを私が読んでわかるはずもない。それがなぜ「ネットの人」はわかったのだろうか??

 

また、もう一つの疑問は、小保方さんが「ズルをする人」なら、早稲田大学の友人や先生、理研の仲間が分かっているはずだし、「普通の人」であっても、データを誤魔化すようなことが「集団で仕事をしていてわからない」ということはあり得ない。

 

NHKのニュースにでた早稲田大学の学生は、「日曜日にも熱心に研究していた」と賛辞を送っている。一連のNHKの放送では、小保方さんの日常が異常だったというものは一つもない。取材が正しく行われたとしたら、その後の取り扱いと全く違う。

 

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大学で学生一人に実験をやらせているときには、「少しおかしいな」と思うことがあるが、2,3人でグループを作っている時にインチキをするということはあり得ないし、できない。

 

また研究は検討会があり、そこにデータが出てくるので、上司や関係先の人は研究過程ですべてを理解している。もしある時に作為的なことをしたら、つじつまが合わなくなる。なぜつじつまが合わなくなるかと言うと、普段の日常生活のことなら「全体の内容が良く分かっている」からこそゴマ化しもできるが、科学の研究は「次がどうなるか」がわからないので、ウソのつきようがないからだ。

 

つまり、一緒に研究しているグループの人、上司の人、共同研究の人、理研の人、知的財産担当者、ネイチャーの査読委員、そして私・・・などがすべて理解せずに研究が進み、論文を読んだのに、なぜ「ネットの人」が直ちに論文の欠陥と、普通には見ることができない博士論文を調べることができたのだろうか?

 

実に不思議である。

 

(平成2648日)