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最近ニュースを見ているといろいろなことを書きたくなるのですが、その一つに相変わらず、科学的な根拠なく「温暖化」と言って人を脅している気象予報士などが多く、とても気になります。

 

その一つに「北極の氷がなくなると大変なことになる」、「地球の気温は天井知らずに上がっていく」と脅す人がいます。その中には東大教授までいて、それを聞くと「あなた、地球の歴史を勉強したことないの?」とつい聞きたくなります。おそらくその先生は私の前では別のことを言うでしょうけれど。

 

地球は比較的、太陽との距離が近く、「温暖な星」でした。地球が誕生した時には大気は95%がCO2でしたし、生物は豊富なCO2(生物の食べ物はCO2です)と豊かな海、それに太陽の光のもとでその命を増やしていったのです。命はいまでも「太陽、水、CO2」で支えられています。私たちはこの3つに深く感謝しなければならないでしょう。

 

ところが生物が少しずつCO2を使っていくので、そのうちのC(炭素)が生物の体に取り込まれ、O(酸素)が空気中にでて、酸素濃度が上がってきたころには、かなりCO2の量が少なくなった(今の100倍ぐらいと考えられている)ので、寒くなってきました。

 

多細胞生物が誕生する少し前、地球は最初の「氷河時代」を迎えたと推定されています。証拠が少ないので、この氷河時代を「第0氷河時代」と呼びます。なぜ、はっきりしていないかというと、「氷河時代」という定義は「地球上のどこかに1年中、氷が存在する珍しい時代」という意味です。

 

今では、北極、南極、グリーンランド、ヒマラヤなど地球上に1年中、氷がありますので、私たちは「地球に氷があるのが普通だ」と思いますが、これはたまたま私たちが寒い時代(氷河時代)に生まれたからで、私たちの寿命が10億年ぐらいあれば、「最近は特に寒いね」ということになり、「温暖化」などという人はいないでしょう。

 

第0氷河時代の後、5億5千万年前に暖かくなり古生代が始まります。古生代はアンモナイトとか三葉虫で有名ですが、この時期は地球は温暖でもちろん北極にも南極にも一年を通じて氷はありませんでした。しかし、2億年ほどたつと、また急に寒くなり、第1氷河時代が来ます。

 

この第1氷河時代は、現在より暖かかったとされていますが、それでも寒いので生物の94%が死に絶えたといわれています。この氷河時代が終わってまた暖かくなり、恐竜で有名な中生代に入ります。この温暖期が今から数1000万年前まで続いたのですが、地球はまた氷河時代に突入しました。それが現在の第2氷河時代です。

 

生物は今より暖かい気候のもとで進化してきたので、現在のように寒い気候では赤道直下しか快適ではなく、だから植物はアマゾン、動物はアフリカ、そして人間はインドやインドネシアに集中しているのです。いろいろな防御系を持っている人間でも東京の冬を越すには、衣服、家、暖房が必要なのは地球の気温の歴史を背負っているからです。

 

ところが、温暖化の話が出始めると、「勉強していない人を先に騙そう」ということになり、たとえば「北極の氷が全部融けると、太陽の光が氷で反射しなくなり、地球はどんどん暑くなる」というようなことを東大の先生までが言うようになります。

 

歴史的に見て、もしそんなことが起こったら、古生代も中生代もあり得なかったし、その時には温暖化ガスと言われるCO2が現在より10から100倍ぐらい多かったのですから、それは灼熱の地球になったはずです。

 

そんなことは起こっていませんが、その理由は地球はいろいろな物質でできていますから、温度は容易には上がりません。少し上がれば海から蒸発する量が増えて地表の熱を上空で放出しますし、それ以外にも海が膨大な熱をもっていますので、それも「気温のバッファー(熱をすこし出入りさせるので地表の気温が安定する効果)」の一つです。

 

このようなまったく科学的には荒唐無稽な話につれて、最近では女性の気象予報士が勢いよく「北極の氷が融けたので寒気団が南下した」とアメリカのある機関のステートメントをそのまま言っていましたが、地球の平均気温は10年前からまったく変わっていないのですから、専門家とは言えないでしょう。

 

でも、なぜこれほど奇妙で学問的に間違っている(学生の答案でも×をつけるようなことが国家試験の正解になっていたりする)ことが横行するのでしょうか? それは1にも2にも「お金優先」、「お金のためには学問を捨てる」という人ばかりだからです。

 

地球温暖化が話題になって久しいのですが、だれも私に向かって「北極の氷が融けたら際限なく温度が上がる」などと言いません。「武田はおかしい奴だから話をしても無駄だ」と言って避けていますが、良くその意思が分かります。私たち大人は良いですが、騙される子供はかわいそうですね。

 

少し前、テレビで女の子(小学生と思われる)が「地球はあと1000年、持ちますか」と言っているのを聞いて、哀しくなりました。地球が誕生して46億年、生物が生まれて37億年、第0氷河時代から7億年、人類が何をしても地球はあと40億年、生物はCO2がなくなる5000万年後までは大丈夫なのになにを教えているのでしょうか?

 

かりに生物が絶滅するとしたら、それは生物の必要なもののうちの一つCO2を失うからと考えられます。お金が欲しいのはわかりますが、子供をだます大人の気持ちがわかりません。

 

(平成26123日)