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自称、国際ジャーナリストという人がいる。と言ってもその人のほとんどの人生は新聞社の社会部記者だから事件をおったり、警察に通ったりしていたのだから、国際関係も、まして科学的知見もほとんどないとも考えられるが、記事のひどさから見ると、おそらくは「知識があっても国についていれば食べていける」という東大教授と同じ「御用・国際ジャーナリスト」なのだろう。

 

彼の書いた記事は、ポーランドのワルシャワで行われている国連の会議でフィリピンの人が「台風30号で大きな被害を受けた。温暖化をすぐ防がないと」と涙ながらに訴えた。そのことを詳細に書いた後、最後に、「温暖化懐疑派の政治家や科学者はサノ代表の問いかけにどう反論するのだろうか。」と結んでいる。

 

これで「国際」、かつ「ジャーナリスト」なのだろうか。勉強していない感情だけの女子高校生(失礼!)という感じだ。まず、本人が「反論するのだろうか」というので、簡単な科学的事実を教えよう。

 

  1. ここ15年間、地球の温度は変化していない。いくら文科系のジャーナリストと言っても新聞に掲載された次のグラフぐらいは読めるだろう。
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    1997
    年から地球の気温はまったく上昇していない。しかも、IPCC(国連の温暖化委員会)は、いるのを隠すために世界の主要な気象学者に隠ぺいの圧力を加えたことはすでに9月にアメリカのジャーナリストが暴露している。

  2. 20世紀のハリケーンの記録を見ると、寒冷だったころの方が台風の規模が大きく、近年は小さくなっている。
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    少し専門的なグラフになる。横軸が年代で20世紀の50年をとってあり、縦軸がハリケーンの大きさだ。記録でもそうだが、20世紀の前半の低気圧はかなり強いのに対して、後半は小さくなる。日本の台風の発生数、上陸数などいずれも最近の方が少ない。
    気象学ではまだ完全に解明されていないが、気温だけに注目すれば「気温が低いと低気圧が強くなる」という傾向を示している。もっとも「科学的、論理的な考え」では、一つの現象を一つの原因と理由なく結びつけてはいけないので、この結果をもって直ちに結論に達することはない。

  3. 超大型台風(900hPa以下)は最近、めっきり少なくなっている。かつて日本では室戸台風、伊勢湾台風などの巨大台風があったが、最近では台風は減っている。マスコミが騒ぐようになっただけだ。
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    この図は20世紀の900hPa以下の台風を示したものだが、10年で8ケぐらいの巨大台風が発生し、それも気温の低かった20世紀の初めの方が多いぐらいだが、21世紀になってほとんど見れなくなり、実に今回の30号は21世紀に入って2番目という少なさだ。

  5. もともと温暖化は1988623日の学会ではなく、アメリカ上院でいわれたもので、最初から科学の問題ではなく、政治の問題である。また、フィリピンの人が新しい気象の理論を作ったのではない、多くの人が困窮していて助けを求めているので、政治的なパフォーマンスだ。
    国際ジャーナリストを名乗っている本人がそんなこともわからないのかとこれは哀しくなる。
    このぐらいのことは、ちょっとした知識のある人、国際政治を知っている人ならわかる。いろいろなことがあったが、京都議定書でも日本以外でCO2を削減している国はないし、言い出しっぺのアメリカが批准もしないでCO2を出しっぱなしである。

私はこの国際ジャーナリストはその経歴からいって、台風の大きさと気温の関係は「知っている」と思う。でも、このように「温暖化をあおる」記事を書かないと彼の収入がないのだ。かれはすでに「お金になるなら誤報も出す」というようになっていて、日本のためを考えているわけでもない。

 

日本がアジア・アフリカで唯一、独立を果たし、発展したのは何をおいても「日本人の誠実さ」である。このような国を売る国際ジャーナリストは精神を鍛え直し、日本人になってから社会に出てきてほしい。

 

「サノ代表の問いかけにどう反論するのだろうか」とは片腹痛い。

 

(平成251113日)