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今年の夏が暑かったり、竜巻が多かったりしたので、またゾロ、「温暖化の異常気象」と言い出す人や、御用学者が出てきた。そこで急いで3つの記事を出したが、それらをまとめて「温暖化で何が起こったか」を整理してみた。

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1960年頃から2010年頃までの50年間、世界も日本もおおよそ気温が1℃上がっている(という事になっている)。一方、この表の一番したに書いてあるように、御用学者の計算によると気温が1℃あがると、自然災害や病気で2万人の人が余計に死ぬと言う。

では、現実はどうか? 

大雨はあまり変わらずに少しバラツキ(雨の少ない年と多い年がある)が出てきている。台風はかなり数が減っている。温暖化で水温が上がると台風が増えると言う人もいるけれどそんなに単純なものではない。

台風が発生する海域は赤道から少し北の方だが、この海域はペルー沖のラニーニャなどの影響を受けやすく、そこの温度の高い海水は西北西に進みやすい。単純ではないのだ。

また、竜巻は日本にはあまり統計がないので不明だから、アメリカのデータを参考にすると、これはハッキリと減っている。アメリカは大陸だから、日本より温暖化の影響を受けて気温の変動は大きいが、それでも竜巻は減っている。

ところがマスコミがこのようなデータを(隠して)、というか(知っていても放送する時間がない)、というか(竜巻だけ放送しておけば視聴率が上がる)というのか、なぜか判らないが「最近では竜巻は減っています」とは言わない。

ただ、被害が大きいことだけを映像で訴えるから多くの日本人がアメリカの竜巻が増えていると錯覚している。

また温暖化という点では1℃も上がっていて、災害の犠牲者は増えていくはずなのに、この50年間で犠牲者は実に10分の1、水害の目安となる床上浸水は実に30分の1になっている。

これは防災技術や施設などが改善されていることもあるが、少なくとも改善を上回るような被害が出ないことは確かである。かりに温暖化によって、台風や竜巻が増えたとしても(事実としては減っているが)、到底、大げさな話にはならないことは判っている。

先日、ある報道で御用学者の数字がでるところだった。御用学者の数字は政府などが後押しをしているので、その数字は目立つけれど間違っているということだ。

ともかく、自分の意見を後退させて、まずはデータをみることが必要な社会だろう。

(平成2595日)