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女は25才まで2人の子どもを産み、50才までに2人の子どもを育てることができる。人生の目的が決まっていて本当にうらやましい。

ところが男ははっきりしない。しばらく前までは、男は25才までに兵役を終え、50才までに出征して戦場で死ぬ。もちろんこれも一人の女が0人でも6人でも良いように、「集団における個人の貢献」だから、10人に1名ぐらいが戦死すれば良い。

サカナの集団はオスが群れを守り、メスが子育てをする。役割はハッキリしていて、なかなか合理的だ。

人間でも、男の人生の目的は、毎日の仕事のうち子どもを育てるために働くことと、「戦って、女が生んで育てた次世代に、人生を送る場所を提供する」ということだった。自分や連れ合いが生きるというのは「現世代」だから、厳密に言うと「生きがい」にはならない。

そして戦うことが必要になったのは、人類は550万年前に誕生し、4万年前に現代人類(ホモサピエンス)が出現、そして僅か1万年ほど前に文明が発生したのだが、戦争が終わったのは僅か60年前に過ぎない。

男は営々として「子どもに土地を贈る」ということを必死でやってきたのだ。もし土地を提供できなければ子どもたちは奴隷になるからだった。

ここで、きわめて重要なことがわかる。つまり、人生には二つの「任務」がある。一つは「現世代が生きるための仕事」であり、もう一つが「次世代を作る作業」である。

前者は毎日の仕事で、それはそれで大切だが、自分=仕事(自分が死ねば仕事はやらなくて良い)というものだから、「生きがい」にはならない。人間(生物)は次世代がなければ生きていけない、生物として存在すらできないからだ。

後者は、子どもを産み、戦争で土地を確保し、とりあえず成人になるまで育てるということで、若干の仕事(職業)を必要とするが、主として子どもを産み、育てることにある。

だから、戦争しなくても日本の国土を守る事ができれば、男は25才から50才までやることがない。せめて子どものための仕事をするぐらいだ。独身男性の平均寿命が短いのは、独身男性とその仕事は、あるときに無くなっても次世代にもなんにも影響を及ぼさないので、生物的には無関係だ。

戦争がない時代には、男性はあまりに暇なので現代の日本男性はブラブラしている。さらに生きている目的がないので、草食系男子やイクメンなどの「変種」が登場して、社会はさらに混乱している。ここではあまり詳しく解説をしないが、「イクメン」というのは生物的に異常な状態なので、「自然の摂理」からいろいろな不都合なことが起こっている。つまり、イクメンの登場は「人間が生物ではなくなり、自然から離れる」と言うことを意味している。この歪みは拡大し、一見して女性の仕事が楽になるように見えて、その実、おそらくは悲惨な結果を招くだろう。

人間はあくまでも生物なので、生物の本質を失っては正常な人生を送ることができない。女性の人生についてかなりの議論がされているが、実は議論が必要なのは「家庭」(従来型の戦争のための子どもを産む家庭。かならず結婚と家庭が結びついている)と「戦争を失った男性」のことなのだ。

(平成258月8日)