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東電福島第一発電所の1号機から4号機までは東北大震災の地震と津波によって爆発したので廃炉にすることが決まっているが、そばにある5号機、6号機は津波による停電の打撃を受けずに停止して冷却できたので爆発に至らなかった。

5号機6号機はやや高台にあったために津波の被害は少なく、通常電源はすべてダメになったものの、6号機のディーゼル発電機だけがかろうじて生き残ったので、これを輪番で使って5号機と6号機の爆発を逃れたという状態であった。

ところが、原発を廃炉にしたくないとか、再開したいとかいうことで、ある議員が「5号機と6号機は日本製なので再開できる」という趣旨のことを発言したという情報が流れている。そこで、正しい情報を示したい。

福島第一原発は1号機から6号機まであり、1号機、2号機から5号機、そして6号機の3つの種類の原発がある。いずれもアメリカGEの設計で、

1号機は原子炉がBWR-3,格納容器がマーク1と呼ばれる。2号機から5号機は同じタイプで出力も78400キロワットと全く同じで、原子炉がBWR-4である。6号機は原子炉がBWR-5, 格納容器がマーク2に変わり、出力も110万と大きい。

ただ、契約者は1号機がアメリカのGE, 3号機から5号機までが東芝と日立、6号機は原子炉と主要部分はGEである。だから議員の言ったことはいろいろな意味で間違っている。

簡単に言えばすべてGEの設計で、基本的には同じ構想。そして地震ではすべて同じように破壊されているが、ただ5,6号機はたった一つのディーゼル発電機が助かったので、やっと爆発を免れたということだ。

福島5号機6号機の標高は公表13メートルとされていて、回りに僅かな塀でもあれば津波に襲われていないはずである。

(平成25630日)