私たちがこれまで「当たり前」と思っていたことを、戦争が終わって男女の役割が変わったことで、一度、すべてを考え直そうと思って見ると、「結婚全廃論」に到達してしまった。
ちょっと極端なので、何回か議論したり考えたりしなければならないけれど、かなり重要な問題でもある。
いったい、結婚とは何のために行うのだろうか? まさかキリスト教徒でもないのに、結婚式当日に「神の前で愛を誓う」というウソを言うためでも無いと思う。かつては「国のため、社会秩序のため」だった。
でももともと戸籍、日本式の戸籍があるのは、日本、台湾、韓国など旧日本領に限られ、世界でもほとんどない。だからまずは法律的な縛りのある結婚というのは意味はほとんど無いだろう。
「家族」というのは「(法的裏付けのある)結婚」とは関係がない。男女がお互いに愛し合い、一緒に生活して「家族」を形成すれば良いことで、別段、結婚式も届け出もいらない。それは不道徳でもない。むしろ結婚の届けを出して1年で離婚する方が不道徳と思う。
つまり、「一人一人の独身」の次には「結婚」がなくて、「二人で家庭人」になるということだ。また、「家庭」は男女とは限らず、「母と子ども」で家庭を作っても問題は無い。「一人の家庭」もある。体外受精、体外妊娠も可能になるからだ。
また「家庭を持たない男女のペアー」というのもあり得るだろう。男女で「結婚」はしないけれど、友人ではなく男女の関係としてのペアーであり、たとえば一緒に住んでもよし、別々に住んでも良いと言う感じだ。
家庭が大切な人は多い。私もそう思う。でも、「男女の家庭」、「男女と子どもの家庭」、「親と子どもの家庭」などは良いが、だからといって「結婚」が「家庭」と連動しているということはどうもないようだ。
(平成25年6月138日)