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日中関係というのは難しい。世界のどこでも「隣国」は微妙なものだが、海を隔てている割には日中はあまり仲が良いとは言えない。それは1900以後、日清戦争を皮切りに、戦争の50年を経験したのだから仕方が無いと言えばそれまでだが、戦争の歴史という意味ではドイツとフランス、フランスとイギリスが戦争を続けた長さから比べれば大したことはない。

ただ、日本も中国も外交という意味では「子ども」なのだろう。そこがヨーロッパ勢(白人)につけ入れられるアジアの国の幼稚さがある。

日本では中国のことを「膨張主義」と言って嫌うが、「大国の膨張主義」というなら、ロシアとアメリカの方が格段にひどい。

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この地図の左の方に「ロシア」とある。もともとロシアはモスコーとかキエフあたりに首都をおく白人の国で、ウラル山脈からこちらは蒙古などの黄色人種の国だった。それを17世紀あたりから徐々に東に進出し、今ではウラジオストックばかりではなく、樺太、千島を占領して大きな顔をしている。

千島列島など「誰のものか」といえば、アイヌが第一占有権、日本が第二占有権を持つだろう。樺太も第一がアイヌ、第二が日本、第三が満州というところだ。決してロシアの領土では無い。それをはるばるモスコーから来て頑張っているのだから、これこそ本当の膨張主義だ。

(アイヌは現在は日本民族の一員だが、もし独立するということになれば、千島列島か樺太はアイヌの人が住んでいた所という意味)

まして日露戦争の時にロシアと日本が戦争になったのは、ロシアが朝鮮を取りに来たからだ。人の国をとるのだから、いずれも膨張主義だが、モスコーから来て朝鮮を取ろうとするロシアと、隣国に遠くから大国が攻めてくるので防御しなければならない日本と、どちらが膨張主義かというとこれも決まり切ったことだ。

でも、問題はその先にある。ロシアがこれほど膨張主義なのに、日本人がなぜ中国がもっとも膨張主義のようなことを言うかという理由を考えなければならない。

確かに中国も、チベット、内モンゴル、満州、台湾はやり過ぎだろう。歴史的には新疆ウィグルは中国の領土だったことも多かったが、他は違う。特に台湾などは領土だったことも無い。

それでも、ロシアと比較すると中国の膨張主義はそれほどでもない。日本人の心の中に白人崇拝、白人がすることなら仕方が無い、でも中国人は許さないという気持ちが無いだろうか?

時として兄弟同士が他人以上に憎しみあうことがある。性質や形格好が似ているし、利害関係もある。だからうんと離れた人と親しくして「普段の恨み」を晴らそうとして骨肉の争いになる。日本と中国は歴史も古く、どうせ遠くにいけないのだから、友好関係を築くのが良い。

このところ南京問題などで中国の「ウソ」が目立つが、それは日本がある時期、中国を占領していた恨みがもたらすことだ。中国には常に強腰で望む必要はあるが、この問題ぐらいはウソがハッキリしているので「可哀想に、そのぐらいのウソは良いよ」と言うぐらいの余裕も欲しい。

それより問題なのは日本が自ら「節電」などといって活動量を減らして衰退すると、2050年には中国と日本の力の差が開いて、何でも言うことを聞かなければならなくなる。その方がずっと怖い。常に力を貯めて、中国の兄貴分でいることだ。

(平成25221日)