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先日、ある有名な雑誌を見ていましたら、なんと原発事故から1年以上も経っているのに、「どのぐらい被曝しても大丈夫か?」という特集をやっていました。

20113月に原発事故が起こった時、ある雑誌の編集長から「武田さんはダイオキシンが安全と言っているのに、被曝は法律を守れというのは矛盾しているのではないか」と聞かれたことがあります。それについて、私は次のような見解をいいました。

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1)火事が起きている時には家の中から子どもを救うことが第一で、やけどと命の関係や、家を建て替える議論はしてはいけない(福島原発が爆発したときには、とにかく子どもを逃がすのが第一)、
2)道路標識が60キロで運転中の時で先を急いでいるときに、助手席に交通の専門家がいても「この道路は80キロまで大丈夫だ」と言ってはいけない(いくら専門家でも、被曝している時には、まず法令を確認し、知らせるべき)、
3)酔っ払い運転をしようとしている人に「日本は0.15だけれど、諸外国は0.25だから、大丈夫」と言ってはいけない(法令の数値に不満があっても、それは別の場所で)、
4)しかし、火事、運転中などでなければ、法令の改定などの議論は大いにやるべきだ、
5)従って、まずは「11ミリ」の被曝限度を守り、住民を避難させる努力が必要だ。みんなが安全な所に避難し、その後、帰れるかどうかというなら、限度の見直しはあるだろう、ただ法令で決まっていることを国が委員会も開かず勝手に変えることができない、
6)11ミリは国が決めたことで、これを「反対派に強要されたから」というような理屈は成り立たない、
7)11ミリを守ると「お金がもったいない」というなら、それを正面から言うべきで「安全だ」と言うことはできない。

しかし、未だに議論が混乱していて、しかもそれを支持する人の方が多いのは実に不思議です。上に書いたことはそれほど特殊な考えでもなく、今までは日本の標準的な順法精神だったように思います。それを指導層や大手の新聞や雑誌が「普通」としない理由があるのでしょう。

(平成241015日)