(原子力が無くても資源は大丈夫です)

 

第二次世界大戦の前、日本はドイツのヒットラーを信じ、共に戦争に突入しました。あとから情報を整理すると、ヒットラーの戦争はかなり無理でしたし、ユダヤ人の虐殺など特殊な政権でもありました。まさに日本は世界の孤児になり、「日本だけがドイツを」という状態だったのです。

 

でも、当時の日本政府、軍部、そしてマスコミはこぞってヒットラーを賛美し、戦争に突入しました。戦争末期、日本国土、父母、子供を守ろうと身を挺して敵戦艦に突入した神風特攻隊はその犠牲者でもあり、また日本を守ろうとした英雄でもあります。

 

今、またそれと同じことが行われようとしています。1990年以来「日本だけ」という数がどんどん多くなっています。それに大臣が「瓦礫処理の広報を頼む」とマスコミに言うと、NHKがトップニュースで「瓦礫処理を進めよう!」と呼びかけるなど、まさに国民一丸となって戦争に突入した時代を思い出します。

 

疎開もできずに被曝している福島の子供たち、1平方メートル4万ベクレル以上のところにお住みの人たちと特攻隊がダブります.

 

でも、その当時はまだ「基本的人権」、「表現の自由」、「学問の自由」は認められていませんでしたが、日本国憲法のもとですから、現在の状態は本当に驚くべきことをおもいます。私もさまざまなプレッシャーの中にいますが、日本政府が憲法に基づいて一個人を守ってくれるというより、なにか絡めてからあらぬ方向から私を攻撃をしてくるのではないか? 私は外国にいるのではないか?と思うことすらあります。

 

私ばかりではなく、原発について声を上げたい人も、理不尽な攻撃を受けるのではないかと声を上げられないでいます。こんな暗い日本、誠意ある人が団結して、もっと自由な明るい日本を取り戻したいものです。

 

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ところで、「日本だけ」というのを数回書きたいと思っています。その第一回は「石油や石炭が無くなるから節約しなければならない」というのが世界でほとんど日本だけであること、もし同じ考えの国があるとしてもドイツだけということをはっきりさせたいと思います。

 

3つの事実を直視したいと思います。第一にアメリカは脱石油をしていないこと、第二に世界で省エネ、節電、リサイクルなどをしている国はほとんど無いこと、第三に石油の寿命が40年なのにメジャーが悠々としていることです。

 

アメリカは世界の自動車用輸送の53%を一カ国で消費しています。何しろ世界の20分の1ぐらいの国であるアメリカが一カ国で世界の半分以上のガソリンを使っていることはとても異常です。

 

アメリカの北部はとても寒く、冬に暖房用の燃料が供給されなければ凍死してしまいます.また自動車がなければ食糧も自由に変えない地域も多いので、自動車輸送はとても大切です.もしアメリカが脱石油をするなら、貨物輸送用の鉄道を敷設するはずなのに、そんな様子は全くありません。

 

日本人がビックリしたTPPのように、アメリカは残念ながら日本より戦略的な国で、サウジアラビアのような産油国とも密接に情報交換をしてエネルギー戦略を立てています.それなのに脱石油戦略をとっていないのは「石油石炭などの炭素系化石燃料は当面、足りなくなることはない」と認識していることです.

 

アメリカばかりではありません.世界にビジネスなどで出張している人はよくわかっていることですが、アメリカやヨーロッパなどで「省エネ、節電」などを実際にやっているところはほとんどありません.もちろん国は政策上の理由などで省エネを呼びかけたりしていますが、社会はそれをまともには受け取っていません.

 

具体的にも、アメリカ、ヨーロッパ、中国、インド、ロシア、オーストラリア、ブラジルなどの主要な国で現実に省エネや節電、CO2削減をしている国はなく、日本はその意味では国際的に孤立しており、笑いものでもあります.

 

第三に「石油の寿命はあと40年」と言われること自体です.石油を取り扱う会社はメジャーとかスーパーメジャーとか言われ、100年近い歴史を持ち、巨大な会社です.その会社が取り扱うのが原油ですから、原油が40年で枯渇するということになると、今のメジャーが生き残るのはあと40年だけということになります.

 

もう少し厳密に考えると、残りがあと40年ということは2050年に石油が無くなることを意味していますが、原油は「採掘しようと思ったら翌日からとれる」というものではなく、油田を発見してから、国の許可を得てアセスメントをはじめ、設計し、道路や港湾施設を作り、精製工場を建設して出荷するまで約30年かかります。

 

ということは「寿命が40年」ということはメジャーにとっては「10年の余裕」しかないことを示しています.そんなことが無いのはすぐ判ります.寿命が40年というのはメジャーなどが持っている油田の容量を現在の消費量で除した数字ですから、もし40年なら大変なことになるのです.

 

むしろ「資源の寿命」は逆の傾向になります。本当に石油が40年と言うことになると、メジャーはあと10年分しか余裕がないので、急いで油田を探すでしょう.すするとメジャーが持っている油田の容量が増えるので石油の寿命は増えます。

 

つまり、資源の寿命というのは「寿命が短くなると、返って長くなる」という変な関係になっているのです.1970年に石油があと40年と言い、それから40年後の2010年に石油があと43年と発表されたのはそのことです.

 

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でも、私が原子力に身を投じたのは(もちろん、最終的には自分の責任ですが)、NHKなどがいい加減な報道をしたからです。当時、1970年頃、NHKは盛んに「石油は枯渇する。成長は限界がある」と報道しました.その頃、若かった私はまさかNHKがウソをつくとは思っていませんでしたので、それをそのまま信じて若い時代を過ごし、無にしてきました.

 

実はNHKが報道した情報には前提がついていました。「もし1970年のまま何も変わらなかったら」と言うことなのです.でもそのことをNHKは報道せず、ただ「石油が無くなる」ということだけを言ったのです.

 

今や、このことは学校の教科書にも載っていて、私たちの将来を担う子供たちは私の若いときのようにダマされ続けています.タバコのことと言い、石油の寿命といい、専門家は「空気→利害→事実」というのを止めて、事実からスタートして欲しいものです。誤報は他人の人生を狂わせます.

 

(平成24317日)