2号機、4号機を含む福島原発の再爆発について心配している方が多く、何回か検討しました。その結果をご説明しますが、まったく違う方も多くおられます。また政府や東電、それに福島県や専門家の方は「物事が終わった後に解説する」ことが多く、それも不安を創り出しています。

 

たとえば1月に福島でセシウムが増えましたが、その解説が1月末に福島県から出されました。でも、被曝してからの解説ではダメで、被曝しそうになったら事前に国民に見通しを知らせる必要があります。

 

その点では、3月11日夕刻には原発の爆発が予想されていたのに国民に知らせずに東電と政府で隠していたり、スピーディーという被曝予想の土地を示す結果を示さなかったりと「それでも信頼しなさい」と言っても到底、普通の人間なら不可能です。

 

それに加えて御用学者、御用評論家などが国民に知らせない方がよいとか、知らせると不安になるとか、到底民主主義とは言えないことを言っていますので、これも不安を拡大する結果になっています。これらは「子供の被曝より自分の責任逃れ」が主となっているからで、未来の見通しはそれなりに難しいのですが、それこそ専門家の役割であり、日本のお父さんとして少しの間違いはあっても、家族を思って予測をすることにします。

 

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2号機の温度が上がったのは、冷却の問題で避難する必要なないでしょう。4号機は倒壊によって放射性物質がもれると思いますが、これも避難の必要はないと考えられます。

 

理由は単純で、原発が動いている時に比べると、現在はすでに崩壊熱は、原発が動いている時から見ると500分の1、止まって一日後から見ると80分の1ぐらいになっています。たとえば100分の1としましょう。

 

この熱は燃料棒の中、あるいは燃料棒が融けていたらその場所にある放射性物質が崩壊することによっています。その分だけ「水で冷やす」ことが必要ですが、事故直後に比べると冷却するための水の量は100分の1で良いということです。

 

また、最初は水を流しっぱなしだったのです、今では循環しようしていますので、6月頃に比べれば、少なくとも冷却能力に2倍以上の余裕があるはずです。

 

つまり最初は半減期が何秒とか1日などの短寿命の核種が崩壊するので、熱がものすごいのですが、それが終わるとヨウ素のように8日前後のものの熱がでて、今ではセシウム、ストロンチウムのような数年から数10年という元素が熱を出しています。プルトニウムのような長い半減期のものは崩壊量が少ないので、それほど熱を出しません。

 

また、もし冷却水が100℃以上になると、福島原発から「湯気」がもうもうと立ち上るはずです。その時、蒸発熱が水1キロあたり500キロカロリーが必要ですから、水(液体)の状態で50℃上げる量の10分の1で同じ冷却ができます。そこで一段落すると考えられます。

 

従って、まず第一結論は、「崩壊熱が少なくなっているので、冷却能力はまずは大丈夫。東電がヘマをやったら、福島原発から蒸気があがるようになるので、逃げる準備をする」ことになります。その時にはこのブログでも警戒を呼びかけます。

 

次に「再臨界」ですが、まず科学的には4%程度の低濃縮ウランなどは臨界になりにくいということです。ですから、今、原子炉の中や燃料プールにあるものが核爆発(小規模)が起こるためには水(減速材)が存在することと、特別な配置になることが必要です。

 

ごく小規模の核爆発(若干の中性子の放出を伴うもの)は起こりえますが、大規模な爆発の可能性はきわめて低いと言えるでしょう(可能性が高いと言っておられる方が多いのは知っております)。それはすでに固くバインドされていない燃料同士が臨界に達するとその間にある水が沸騰して燃料が離れ、また気体(蒸気)ができて中性子が減速しなくなるからです。

 

このこと(4%と空間の状態)について、爆発することを警告しておられる方のネットを再度、勉強したのですが、以前と同じように爆発の可能性が高いという科学的な理由(具体的な理由:たとえば濃縮度4%のウランがどのような状態で臨界に達することを想定しているのかとか、4号機のプールが崩壊して地下に落ちたときに、東電が水をかけられない理由や、その時の崩壊熱、また2号機の水循環系が故障していて修理が不可能などの状態を想定しているのか、それともまったくそれと違っているのか)を見いだすことができませんでした。従来の知見からは大規模爆発の可能性が低いと言えます。

 

【結論】福島原発から蒸気が噴き出すか、4号機の燃料プールが倒壊することが起こったら、そこで警告を出し、逃げる準備をするべきである。あらかじめ逃げなくても良い。

 

ということになりました。

 

なお、3月の段階では崩壊熱、放射線ともに強かったこと、燃料が原子炉内にあることなどから、ホウ素の注入は大きな問題でしたが、現在ではホウ素の注入は「万が一の微小な核爆発を避けるため」という意味しかないので、あまり危険ではありません。すでに原子炉の中の状態が変化しているということです。

 

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それよりむしろセシウムの量が問題です。1月の終わりに少し減りましたが、2月にまた100ベクレルを超えることもありました。これについての危険なことは自治体が「事後に発表」することで、被曝を予防するという視点がないことです。

 

セシウムについてはまた高くなるようならこのブログでも書きます。

「takeda_20120209no.419-(10:36).mp3」をダウンロード

 

(平成2429日)