大量の赤字国債を使う2012年度の予算が立てられていますが、今度の予算の問題は、「赤字国債の発行で1000兆円の借金」よりなにより、「日本人の思考力を失わせる予算」が本質と考えています。

 

最近、産業界の人にお会いして「どんな新しい事業を考えていますか?」とお聞きすると、8割程度は「補助金」という言葉がでてきます。自動車でもハイブリッド、家電でもエコポイントと、まるで「世紀末」のようです。なぜ「補助金」が「世紀末」なのか、なぜ、補助金には先が無いのか? それがポイントです。

 

昨日(1月2日)のブログに、今の日常生活で使っているものは100年前はほとんど無かったものばかりということを話しましたが、これから100年後は、自動車、地上波テレビ、お風呂などが無いことは間違いないと私は思います。新しいものが社会に出てきて(たとえばスチーブ・ジョブスのiPhone)、それが革新的にエネルギー消費などを減らして行くこと・・・それが発展性のある新事業です。

 

「補助金」というものは、おおよそ2年前ぐらいから「これをやるべきだ」という議論が行われ、検討され、前の年の7月ぐらいから予算作りが始まり、年末までに予算原案ができ、3月に国会で認められるという手続きを経ますので、「約3年前に官僚が納得するようになった事業」ということになります。

 

もともと発展性のある事業というのは、万人が納得するものではありません。万人が納得するためには「今の考え」にそっていなければならないので、計画を立てて実施する頃には古くなってしまうからです。

 

「大型工業団地」、「大型レジャーランド」など官がやった事業はぺんぺん草が生えるものばかり、国家の事業で成功したのは6%だけと言われるゆえんがここにあります。でも、それが国家だけなら「税金のムダ使い」だけですが、「補助金」という形で民間を道連れにすると、日本全体がムダな仕事に巻き込まれることを意味しています。

 

だから、補助金というと自動車でも家電でも、せいぜい「省エネ」ぐらい、エネルギーでは太陽電池など古いものだけに振り回されることになるのです。国家規模で「やらなければならない」というものは日本を滅ぼすということなので、国家予算は縮小し、補助金を全廃する以外に日本に明るい未来はないでしょう。

 

新年にあたって「補助金を排斥すること」で世論が一致すれば、子供たちに立派な日本を引き継げるのですが・・・

 

(平成2413日)