好きな人とあったら恋愛が始まる、そんな機会があるかどうかの人生だと思ってきた.多くの人の人生は偶然やら、運不運やらに左右されて神様の思し召しのまま過ぎていくものだと信じていた.

 

ところが、脳科学やら心理学やらが発達してきたので、今まで知らなかったことで人生が左右されているのではないかとややこしいことも考えなければならなくなった.

 

・・・・・・

 

若い二人がデートをしている時に、「心がときめく」のは、脳内にフェネチルアミンという化合物が増えるからだという。フェネチルアミンという化合物は化学を知らない人は「珍しいもの」と思うかも知れないが、化学を勉強した人にとっては「こんな普通のものが人間の感情を左右するのですか?!」とビックリするような単純な構造である.

 

870e2229.jpgfb951a3a.jpg

 

このフェネチルアミン()は、フェニルアラニン(左、ブログにアップした後、左右が逆になることがありますが、アミノ酸の構造(NHCO)がある方がフェニルアラニンです。)から体内で合成されるが、フェニルアラニンもそれほどややこしい化合物ではない.しかも、フェニルアラニンはアーモンド、ピーナッツ、大豆などに多く含まれているという。

 

・・・・・・・・・

 

そうか! そうすると、デートするときに最初の頃に、アーモンドやピーナッツをつまめば、時間とともにフェネチルアミンが体内で合成され、お互いに心が高まるのではないか・・・そんな風に思う。コーヒーに媚薬を入れるのはレッドカードのように思うけれど、自然食品ならOKのような感じもする.

 

でも、2,3の疑問がある。フェニルアラニンも胃で分解されるのではないか、脱炭酸反応は体内で触媒的に行われるのではないか、・・・

 

まあ、そんなことは小さなことだ。とりあえず、彼女への手土産はアーモンドチョコレートが良いかも知れない。

 

(平成23128日)