岩手から長野・静岡にかけて今年は樹木の葉っぱやお茶の葉にセシウムが付着しました。これは「空気中を放射性物質が飛んできたから」です。政府が原発事故の最初に「遠くに逃げろ」とか「30キロ以内」など科学的に間違ったことを言ったので、正しいイメージをもてないのですが、おおよそ300キロは飛散します。

 

また、私が「青酸カリよりセシウムが格段に毒性が強い」とテレビで言ったのですが、「事実をそのまま言うのは不適切発言」とマスコミ総出で打ち消しをはかりました。その結果、「少ないセシウムでも高い放射線量になるので危険」という科学的事実も知らされていない人が多いようです。セシウムは少なくとも青酸カリの2000倍の毒性がありますから、そう考えて防御をする必要があります。

 

今年は3月から4月にかけて福島原発から福島、関東北部にセシウムの粒子が飛び、さらにそれが5月から7月ごろにかけて周辺へ飛散しました。飛散したのは「目に見えないほど小さな粒」で、それが土壌や畑、川に降り、あるいは樹木の葉についたのです。

 

でも、それは今年だけで来年は空気中を飛ぶ放射性物質はほとんど無くなりますし、土に落ちたものもベトッとしてしみこみますから、2次飛散する量も少なくなります。だから、何とか今年の落ち葉だけに注意し、焼き芋などもせず、落ち葉はそっとどこか遠くに避けておいてください。

 

それに比べてサカナは少し長期戦です。海の汚染がどのようになるのか、まだ不明です。というのは原爆の時も、チェルノブイリの時も海に流れ出た放射性物質は少なかったのですが、今回は格別に多いからです。ただ、カツオ、マグロの汚染が少ないようなので、これからも様子を見る必要があります。

 

また、現在でも、北海道から静岡沖までの太平洋側だけが危険で、そのうち、特に海草類、小魚、底魚などに特に注意する必要があります。

 

(平成23125)