リサイクルが始まった頃、なんでこれほど近代科学で確立されたエントロピー増大の原理に反する行為を多くの学者が支持するのか不思議でたまりませんでした。
もちろん、学問は間違いを含み、それを訂正しながら進むのですが、学者ならエントロピーの増大の原理(分離のエントロピー、純度低下(不純物拡散のエントロピー)など)がリサイクルに限っては成立しないことを示すのが最初にやるべきことだからです。
宇宙が膨張を続けている間は、時間が元に戻らず、エントロピーが増大し続けるのは避けることができないからですし、人間の活動はまさに自らのエントロピーを下げるために外界の増大を伴うことだからです。
それでも「ゴミは分けると資源」などという非科学が社会に通っていったのです。節約は心の問題ですし、環境は科学が計算できるものです。それを利権派の誘導で、混同したようです。
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地球温暖化問題が起きたときも、私はなんでこれほど近代科学を無視した話が出てくるのかと不思議に思いました。アメリカや中国などの大陸国の内陸部はともかく、日本のように四方を海に囲まれている国が大気の温度の上昇が気温の変化に結びつくはずもないからです。
物理学の初歩に「熱容量、熱バランス、伝熱」などがあります。物理学ばかりではなく、化学工学、材料工学、機械工学などあらゆる分野でこの基本的な学問は考慮されます。およそ技術者なら地球温暖化に疑問を持たないことはないでしょう。
大気中にあるCO2が太陽の反射光(長波長)を受けて振動し、その振動が窒素や酸素に移って2℃ほど上がったとします。そうすると海洋との間の平衡が失われますから、熱が大気から海洋に移動して海洋の熱を上げますが、水は空気に対して3500倍の比熱を持ち、かつ海水面から垂直方向で水温が低下しますので、大気で海洋を暖めることはできません。
また、地表の3分の2が海洋ですから、海洋から1000キロほど内陸に入らないと、海洋の影響を受けない状態にはならないのです。つまり、簡単に言うと、「地表の熱のほとんどは海洋の熱である」と言えます。
お風呂を沸かすのにお風呂場の空気を80℃に暖めても風呂は沸かないのですが、このことはCO2による短期間(100年、200年スパン)での気温上昇は難しいことを示しています。また日本のような海洋国家では、CO2のコントロールで気温に変化をもたらすこと自体、不可能です。
このような伝熱や熱容量の問題は、大学の物理で出題するなら計算は簡単に手でできる範囲であり、なにもスーパーコンピューターが出場するものではありません。
地球温暖化の問題は科学的な論理が不整合です。
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さらに、アメリカと中国はCO2をほぼ世界の半分、排出していますし、大陸ですからもっとも影響を受けやすいのですが、まったくCO2の削減を行っていません。これに対して、「アメリカと中国はバカだから」という理由が述べられますが、国際社会のおける日本の存在価値の低さからいっても、アメリカや中国より日本の外交がより深く戦略を練っているとは考えられません。
その意味では、地球温暖化は日本の田舎芝居(NHKに代表されますが)の様相が強く、到底、論理が通っているとは考えられないのです。現代の子供は、地球温暖化やリサイクルで利権を貪る人たちによって不景気になり、技術は停滞し、お金を配る政治がはびこり、将来の日本の夢を奪われているように感じられます。
(平成23年11月23日)