(福島原発事故は結局、日本社会のトンチンカンなところが出たのですから、どんなにバカらしいこどでもこの際、無くしておきたいものです。その第1話)

 

全館冷暖房完備の高級マンションを買った人が、管理事務所に怒鳴り込んできた。「全然、部屋が冷えない。今、38℃もある!」 管理事務所にある各部屋の温度はほとんど25℃になっているので、「ちょっと見させていただいて良いですか」と行ってみた。

 

部屋に入ったら結構、冷えていてどうしても38℃ではない。訝しげにしていると「ここに来い!」というから行ってみたら、ガスコンロの上に寒暖計が置いてある。コンロの上にはヤカンがあって、そこの温度を測っているのだ?!!

 

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気象庁は「日本全国の平均の気温変化」というのを130年に渡って発表している。測定しているところは17の都市、田舎はまったく入っていない。都市はヒートアイランド現象で周辺部より気温が高いので、まさに「ガスコンロの上に寒暖計を置いている人」と同じである。

 

なぜ、「日本全国の平均」というのに「17都市だけ」で測定しているのかと来てみると、「それしか測定値がない」からだというとんでもない答えが返ってきた。それなら「全国の平均」と言わずに「17都市の平均」と言うのが正しい。都市の平均だから人口が増え、エアコンが増えれば気温が上がるのは当たり前である。

 

気象庁ともあろうもの(すでに昔のあの正直な気象庁ではない)が、「17都市の平均」を使って「全国の平均」と言うのは実に奇妙だが、それには理由がある。温暖化対策で膨大な研究費が気象庁にくるからだ。今まで地味で真面目な役所だったが、今ではすっかりお金まみれになり、温暖化で裕福になった「気象村」のなかで繁栄を誇っている。気象庁が裕福になった分、国民は間違った気象を教えられているが、なんでもプラスとマイナスがあるから仕方が無いか!

 

かくして{お金のためには何を言ってもよい会}に気象庁も参加したのだが、気象庁だけを非難することもできないだろう。今では日本人全員が「ああ、そうか。彼はあそこからお金を貰っているからな」ということで納得する時代だから。

 

(平成231114日)