群馬大学の早川教授のマップのあと、2ヶ月ほど遅れて文科省から広域の土壌汚染についての調査結果が発表されました。まずは、それを見て、「逃げなければいけないところ」、「東電が直ちに除染しなければならないところ」をハッキリさせたいと思います。

 

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この地図で「青、緑、赤系統」の色のついたところ、つまり茶色系の色のついたところはおよそ「1平方メートルあたり4万ベクレル」が観測されていまう。放射性ヨウ素が合った時代のデータも示して欲しいが、今の政府では期待できませんから、せめてセシウムのデータで考えてみたいと思います。

 

1) 最初に流れた伊達市、福島市、二本松市、郡山市、日光市、沼田市、東京の奥多摩までの流れ、

 

2) 二回目のいわき市、水戸市、土浦市、松戸市、葛飾区までの流れ、

 

3) 地図にはありませんが、岩手県南部への流れ(最近、岩手県の危険性を指摘すると、あまりにもしつこく文句を言われるので、岩手県の危険性については暫く、記述を止めます)、

 

の3つがあります。繰り返していますが、原発の事故による汚染は原発からの距離より死の灰がどこに流れたかで決定されます。風と気流や雨で地表に落ちたところをそのまま描いているのがこの地図です。

 

新聞にはこの測定値と日本の法律との関係はなにも説明されていませんでしたが、日本は法治国家ですから、法律ではどうなっているのか、まず見てみましょう。法律で決められた数値は福島原発が起こる前に日本の放射線防護の専門家が頭を絞って「被曝から国民を守る」ことを考えての基準です。

 

「電離放射線障害防止規則」(他の法律も日本の法律であるかぎり、相互に矛盾はありませんので、法律論争ではなく「健康」を問題にするときにはどの法律を使ってもほぼ同じです)を参考にします。この法律(規則)を使うのは、法律にしては見やすいのと、2011年1月に改訂され、もっとも新しい考えが入っているからです。

 

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第28条には放射性物質を扱う人が間違って普通の場所を放射性物質で汚した場合、「標識をたて」、「速やかに除染すること」を求めていて、その値は別表第三に示した値の10分の1であることを明確に示しています。

 

別表第三には次のようにアルファ線を出すものと、アルファ線を出さないものに分かれていて、セシウムはアルファ線を出さないので、1平方センチメートルあたり40ベクレルですから、この10分の1の4ベクレル。従って1平方メートルあたり4万ベクレルが「基準値」になります。東電は、土壌の表面が1平方メートルあたり4万ベクレル以上になる地域は、1)土壌飛散防止剤を散布し、2)すぐ標識をたてて、3)除染しなければなりません。

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地図で言うと茶色以外のところはすべて東電がすぐ社員を派遣して除染するところです。まず、私たちはこのことをハッキリ認識しないと先に進めませんし、新聞やテレビがなぜこれを言わなかったのかについても十分に考えてみる必要があります。マスコミがいかに東電に甘いかがよくわかります。

 

(なお、面倒な法律論争や重箱の隅をつつくような議論ではなく、愛情をもってそこに住む人の健康だけに関心がある議論をしてください。)

 

つまり、地図の青、黄緑、橙などの色の地域は「3月11日以前なら住むことができない場所」であることが判ります。一刻も早く移住か除染が必要ですし、そこの物品や人は自由な移動ができません。

 

(平成23109日)