東北の農作物や酪農品の90%以上は汚染されていません。しかし、販売店で「東北産」とか「岩手産」と表記されていれば、消費者はイチかバチか「汚染されていないだろう」として買うことはできないのです。
日本は乳幼児死亡率がとても低い国として知られていますが、それは「日本のお母さん」が日頃から、全力をあげて子供の食事、健康、ちょっとした変化に気を配っているからに他なりません。私たちは日本のお母さんが一所懸命にお子さんを育ててくれるからこそ、国の繁栄があることを知らなければならないのです。
そんなお母さんがお子さんに食べさせるのに、「イチカバチ」などということをするはずもないのです。
仮に、流通などの人が東北の農作物などのベクレルを表示してくれれば、お母さんは「東北」だろうが、「福島」だろうが、安全なものは安全なものとして買うことができます。しかし、宮城県の知事は「どうせ、庶民はベクレルなどわからないから、安全だという」という趣旨の発言をされていますが、このような発言は「宮城産」の農作物に対する不信感を増すばかりでしょう(最初の原稿で宮城と岩手を間違えました)。
そして、日本政府が、アメリカが170ベクレル(全部の放射性物質、1キロ)なのに対して、日本が2500ベクレル(セシウム+ヨウ素、1キロ)というようなとんでもなく高い基準値を決めなければ、さらに不信感は減るでしょう。
「東北産」、「岩手産」、「福島産」と言っている限りは、「秋田産」も「会津(福島)産」も同じように「汚染されている可能性があるから買えない」という状態が続いてしまいます。政府には関係なく前向きの態度を望みます。東京にある「外人向け」のスーパーはすべてベクレル表示がついています。外人は具体的な安全を求めているからで、誤魔化そうとしなければ表示は可能なのです。
(平成23年9月10日)