北九州で講演をした時に、地元の人に「東日本の原発は震度6で、北は青森から南は石川県まで7つの原子力発電所が破壊された」とお話をしたら、「玄海原発も震度6だったはずだ」と言われて、即答できず、調べてみました.

 

そうすると、平成17年3月に起こった福岡県西方沖地震の時に、「最大震度6弱」を記録し、その時に玄海原発は1号機が定期点検中、2,3、4号機が通常運転中でした.

 

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このように表現すると、玄海原発が震度6弱で大丈夫だったように思うのですが、よく調べてみるとその時の原発の揺れは水平85ガル、鉛直54ガルで、震度で言えば4から5弱のレベルです.事実、玄海原発の「地震による自動停止」の揺れ以下で、原発は地震の間も通常運転を続けていました.

 

地元の人が「玄海原発は震度6でも大丈夫だった」と錯覚されている原因はまだ不明で、これからいろいろ調べようと思っています.まさかと思いますが、やらせメールをするような会社ですから、もしかすると「玄海原発は最大震度6弱の西方沖地震でも大丈夫だった」と聞いた人が錯覚するように説明しているのかも知れません.

 

いろいろ調べていますが、まだ日本には震度6以上で破壊を免れた原発はないと思っています。

 

(平成23828日 執筆)