国民を守る立場の政府はもちろん、市民を守る自治体、専門家、マスメディア、そしていろいろな指導的立場にあるかたに呼びかけます。
1) 放射線被曝に対する今までの指導と大きく異なる時には、その理由をできるだけ定量的に説明してください。特に、今、外部線量と、食材の基準がそれぞれ1年20ミリシーベルトになり、その合計が40ミリにもなります。この量は1年間に胸のレントゲン800回ぶんですから、お母さんが心配するのは当然であるという判断にたって、「紋切り型」ではなく、丁寧な説明をお願いします。
2) 今回の福島原発から漏れた量は100京ベクレルで、これを1億人で割ると一人あたり100億ベクレルになります。これは人間が体内で処理するには難しい量ですから、瓦礫の搬出など放射性物質の拡散には長期的で定量的な数値を示してください。
3) 玄海原発、泊原発などの再開問題がありますが、すでに2007年から震度6で東通から志賀原発まで東日本の原発は100%の確率で破壊しています。したがって、安全審査、安全対策はこれまでと別のものでなければならないという常識を採用してください。また救命ボート(通報、避難の手段)を整えないうちには再稼働しないように進めてください。
4) 日本はこれまで農薬大国だったこともあり、それらを克服してやっと信頼できるクリーンな国土になりました。農薬、食品添加物などは基準(動物実験などで学問的に推定した値)から、まず10分の1(学問の不確定部分)、さらに10分の1(個体差、食材の誤差など)して、100分の1にしているからこそ、安心した状態になったのです。今回でこの優れた日本のやり方を変えるのは間違っています。
日本はこれまで原爆の経験もあり、放射性物質についてはクリーンな国を目指してきました。今は残念ながらかなりの汚染国になりましたが、すこしでも汚染を少なくするように日本人は一致団結するべきと考えています。(音声ファイルあり)
(平成23年8月15日)