子供たちによりよい日本を残すために、今、社会で問題になっていることは「エネルギーや環境」ですが、実はそれにはあまり問題が無いと私は思っています。石炭や天然ガスは豊富にありますから、資源には心配がなく、CO2を出しても温暖化で困ることもありません。

 

でも、私は今の日本はある意味で重病に陥っていると思うのです。それは「お金がすべて」という社会常識です。私は日本人が「お金がすべて」と思っている限り、どんなに資源が豊富で自然環境が欲でも、良い社会は訪れないと思っています。

 

アメリカ人は「お金がすべて」と思っても、歴史は浅いし、契約や宗教的信念などで良い社会を作っているので、お金を基準にすることができるようですが、日本人はお金の基準は適していないのではないかと思います。

 

今度の原発、流通、そして近年の環境などの問題は、私にはいずれも「お金がすべて」ということが原因してウソが語られ、多くの人が騙されたり、苦しんだりしているように見えます。

 

愛する家族、信頼できる友、仕事への熱意、誠実な社会、誇りを持てる日本・・・このいずれもが「お金」とは無縁です。お金があるより貧乏の方が幸せであり、額に汗して働くだけでよく、貧乏は恥ずかしくない・・・もし日本が日本古来のこのような伝統に社会を戻せば、すばらしい日本を子供たちに引き継げると思っていますし、そのことがない限り、いくら原発、エネルギー、政治、経済などを考えても無意味でしょう。

 

しかし、それを実現するには、あまりに広がったお金の分配の不平等を最初に直さなければならないと思います。

 

「takeda_20110810no.54-(5:31).mp3」をダウンロード

 

(平成238月10日 午後  時 執筆)