福島原発からでた放射性物質の量は少なく見積もっても80京ベクレルとこれまでに無く多いので、その放射性物質で日本全体が汚染されようとしています。
もう少し少なければ「薄めて終わる」ということもありますが、これほど多いとそうも行きません.
農業の方は作物を植えることができるかと迷い、主婦はスーパーで売っているホウレンソウが放射性物質に汚染されているか判らずに迷います。
そこで、手元にある線量計(マイクロシーベルトを測るもの)を使って、土壌から1メートルのところの放射線量(ベクレル)を量れば、土壌のベクレルが推定できたり、ホウレンソウの表面に線量計をつけてシーベルトを測ればベクレルが推定できればと思い、計算をしてみました。
詳細は、下に式などを示しましたので、もし専門の方がおられたら、チェックを御願いします。
【結論】
●現在の関東地方や福島県などのように土壌が汚染されているところは、放射線の量が多く、自然放射線の値を分けて測定することが出来ないので、地表から1メートルの地点での線量を測定しても、土壌の汚染を推定することはかなり難しいようです。
●ホウレンソウの場合、葉にほとんどつけるようにして測定しても、他のところから来る放射線量が大きいので、これも100ベクレル程度の量を測定することは困難です.
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つまらない結論になりましたが、もう少しましな方法を考えてみます。
否定的に見ると、内部被曝を計算する場合、係数が0.0073(1日に食べる量あたりのベクレルをミリシーベルトに計算する場合)になることから判るように、係数が小さいということは、外部被曝が人体に与える影響より、内部被曝の方が実質的に影響が大きいので、換算が難しいということになります.
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計算モデル
計算モデルは、普通の物理で行う計算のように、地表の放射性物質からだす放射線が、地表hメートルに達する強さを計算します。
つまり、
で簡便に示すことができます。もし放射性物質が地面に均一にあり、さらにγ線が空気によって減衰しないとすると、地面から離れても線量はほぼ変化がないと考えられますが、現実には地表近くでは線量が高く、遠ざかると弱くなることがすでに観測されています。
その程度もさまざまで1メートルと10センチでは10倍違うというデータから2倍程度までばらついているようです。
ともかく、式は、Aを1時間あたりのマイクロシーベルト、Bを1平方メートルあたりのメガベクレル、hを高さ、rを観測点からの距離とすると、観測点直下(r=0)から無限遠方(r=∞)まで積分しますから、
ですが、これを簡単に示すとすでに、ICRU56などで示されているとおり、
B(キロベクレル/m2)=500A(マイクロシーベルト/時)
ですから、これで直接計算することができます。つまり1μシーベルトの場合、1平方メートルのベクレルは500キロベクレルとなります。
ところで、1平方メートルというのは、深さ1センチの時に10リットル(約20キログラム)ですから、キログラムあたりの場合、この20分の1になります。
(平成23年6月26日 午前10時 執筆)