日本はおおよそ国家としての形ができて以来、「一つの国」としてまとまってきた。

日本のお城は街の中心にあり、お城の回りに堀が巡らされている.

お城には「お殿様」がおられて民を守ってくれている.お殿様の上には天皇陛下がおられ、国民の安寧を日々、お祈りいただいている。

どんなにお殿様が偉くなっても天皇陛下にはなれない。そんな秩序も日本文化には大きな影響を及ぼしてきた。

そんな中で民は安心して生業に励んだ。

自分の土地の中央に家があって回りに庭がある.玄関と言っても植え込みがあるだけで解放されているし、昼は玄関も縁側も開けっ放しだ。

盗賊も馬賊もいない。

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中国は秦の始皇帝が中原を支配して以来、形としては一つの国のように見えるが、実は単に「支配者」が居るだけだった。

中国の民は城壁の中で生活し、家も外側が壁で入り口は一つ、庭は中庭方式である。

中国は国というものがなかった。だから、街を城壁で守り、家を壁で守る以外にはない。

日本のようにお殿様だけが城壁の中にいると、たちまち盗賊や馬賊が襲来し、民は皆殺しに遭うからだ.

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中国人は「国」に住んだことが無いので、もちろん「国」を信用していない.むしろ、国の指導者は自分たちの儲けのためにウソをつくということを前提にしてニュースを聞く.

中国人は、「ウソをつき、お金がすべて、誰も信用しない」と言われる。日本人から見ると「汚い」と思いがちであるが、国が無ければベストの生活の仕方だろう。

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日本も、

1)   誠実で、お金は2の次、愛する家族、信頼できる友、誠実な社会、誇りの持てる日本、

2)   ウソをつき、お金が全て、誰も信用出来ないという日本、政府が無いようなものだから考え方によっては気軽、

の2つに別れたようだ。

東電、保安院、菅政権、東大教授、放射線医師などは中国式の国を尊敬しているようなので、中国風の日本、2)に行ってもらい、私は伝統的な日本、1)に入りたい。

原発事故が起こってから、良く

「何を信じたらよいか判らない」

と言う人がいる。中国風日本で何かを信じようとすること自体が無理である.

信じて生きたい人は1)に、誰も信じることができず自分で判断したい人は2)に移動すると迷いも無くなるだろう.

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1990年頃、バブルが崩壊したが、それは経済的なことで、もっと深刻な日本社会の崩壊が起こっていた。

それからというもの、国債の異常な発行、年金の不正処理、ゆとりの教育の欺瞞、リサイクルとダイオキシン騒動、温暖化詐欺、一年交替の首相など、これまでの日本にはあり得なかったことが続いた。

日本では「子供は宝」だったが、1990年からは「子供は金儲けのダシ」になり、今回も子供にもっと厳しい1年20ミリの被曝を課した。

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日本は信頼できる政府の崩壊と共に、日本人の中国人化が進んでいる.

(平成23610日 午後3時 執筆)