昨日は大学で研究会をしたりしたこともあり、ブログを一日、サボりました。

文科省が20ミリから1ミリに変えたことで、ややホッとしたことや、秋田県のお医者さんからのメールで、放射線の取扱に十分な注意をしていただいていることなど、良いことも続きました。

やはり日本のお医者さんは信頼できます.

また、テレビ報道も少し様子が変わってきて、「放射線に注意する」ような番組が多くなったようです。でも、3月の最初の一撃で多くの人が被曝したことを考えると、素直には喜べないところもあります。

一方では、海の汚染がだんだんハッキリしてきたり、東電はデータを隠したり、相変わらず。もっとも、もともと東電や保安院など「ウソの常習者」の発表を聞く方がおかしいのかも知れません。

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もともと、今回の福島原発の事件は「技術的問題」より「人災」の色彩が強いと私は思います。近くに原発がある人は参考にしてください。

1)   地震や津波に強く設計できるのに、総合的に言えば「震度5」ぐらいで原発を設計するという非常識なことが行われていたこと、

2)   それでいて、平気で理由も示さずに「原発は安全です」と言っていたこと、

3)   電力が「安全です」というのは当然なのに、それを受け入れていた日本社会と、実質的にチェックしていなかった保安院、

4)   原発がこればお金がもらえるという考えもあったこと、

5)   技術は間違いが起こるのだから、起こった時のことを考えた事前の対策が必要なこと、

6)   対策が出来ていたら、その訓練もすること、

7)   実際に福島原発で事故が起こりそうになった3月11日夕刻、気象庁が風向きを発表して、それに基づいて11日の夜にバスなどで県民が非難していれば、一人も被曝を防ぐことが出来たこと、

8)   特に、子供達やお母さんだけでも非難させたかったこと、

9)   続いて、あらかじめ準備しておいた「ビニールシート」を畑にかけて畑を守ること、

10)              原発の傍に急いで200メートル、深さ5メートルの防水プールを掘って汚染水のため場所を作る事、

11)              原発の傍に「汚染された土や瓦礫」を置いておく敷地を確保すること、そして積極的に汚染地帯から土や瓦礫を回収すること、

12)              福島の人に直ちに線量計を配り、健康診断を開始すること、

13)              1年1ミリを越えそうなところでは、児童生徒を疎開させ、放射性物質を含まない給食を確保すること、

14)              福島の人に汚染されていない水、食糧を配ること、

などをしておけば、被害はほとんど無かったと思います。

つまり、「原発は安全だ。だから事故のことなど考えない」というのではなく、

「原発を安全に作る事、事故を考えておくこと、それに対して電力会社が責任を持つこと、事故が発生しそうなときに住民の避難を開始すること」

など、当然のことをしなければならなかったのです.

首相や原子力安全委員長がせっかく福島原発に行っていたのですから、そこで「国民を被曝から守るために、非難させろ!」と大号令をかけるべきだったのです.

原発に海水を注入するかどうかなどは技術的な問題ですから、発電所長に任せ、首相は「私は原発のことは詳しい」などと言わないで、「国民の健康を守るための非常手段」を発令しなければならなかったと私は思います.

(平成23528日 午前7時 執筆)