今は大変なときだけれど、福島原発と放射線汚染のことは「理屈通り」に進んでいます。

メールをいただいた方の疑問の多くは、報道もあって「理解できない」と感じている人がおられますので、ここでは「放射線汚染は理屈通りに進んでいるので、それにそって考えると良く理解できる」ということで説明をしたいと思います。

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混乱の発端は、20マイクロシーベルトの福島市の汚染を「健康に影響がない」と言ったことに基づいています. すべて「規制値」で考えると判ります

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まず、福島市の汚染は「規制値(ここでは妊婦、幼児を基準にします)の40倍」です。(ここでは、これ以後、シーベルトとかベクレルということを止めて、「規制値の何倍」だけで行きます。)

規制値の40倍が「直ちに健康に害がある」かどうかは別にして、規制値の40倍であることは確かです

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福島市が規制値の40倍の放射線が観測されたということは、そこにそれだけの放射性物質があるということです。

・・・これが重要です・・・

「規制地の40倍というのは、そこに40倍の放射線を出す粒」がウヨウヨしていると言うことです。

その「粒」は「人、場所、時間」などを選びませんから、人の体の中、土の上、樹木の葉、野菜、ウシの体、川、海などに侵入します

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だから、時間的にはまず「空間」の放射線が高くなり、それから野菜や樹木のような表面、それから人、ウシなどの体の中、さらには、川に「粒」が入り、そのうち、土壌にしみます

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そうすると、まず

1)   順序がある。

ということがわかります。最初は空気中、それからホウレンソウの葉っぱ、少し経って川の上流から取水される水道水、さらに土壌、少し経って海から採った魚の中というようになるでしょう。

今のところ、これも順序通りになっています

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そして、

2)   汚れの原因は同じ「粒」だから、空気もホウレンソウも水道も同じぐらい汚れる、

という事です。つまり、空気が規制値の40倍なら、ホウレンソウもその程度、水道もその程度です。

ただ、ホウレンソウは畑一面に空を向いていますから、私たちと同じぐらいに被曝しますが、水道は川が細ければあまり粒が降らないので、少し少なめのはずです。

かくして、空気が40倍なら、ホウレンソウは20倍、水は5倍程度の汚れになります

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これもおおよそその通りになっています。ただ、政府が急いで野菜の基準を10ベクレルから300ベクレルなどに変えると、いろいろな値になります

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実は「規制値」というのはあるシッカリした「考え方」でできています. それは空気でも、野菜でも、水でも同じですから、本当は従来のままにしておけば、だいたいの感じがわかるので良いのです。

つまり、空間が40倍とすると、野菜、水、牛乳、土、魚などがほぼ同じ程度になるので、5つなら405と計算ができるからです

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たとえば、(難しいので雰囲気だけで良いのですが)国際放射線防護委員会の「概念」は、

(1)公衆の構成員の中には放射線による危険性(リスク)の大きい子供が含まれている、

(2)公衆は被ばくするかしないかに関して選択の自由がなく、さらに、被ばくによって直接的利益を受けない、

(3)公衆は放射線以外の自分の職業からの危険にもさらされているという理由から、公衆の線量限度を従事者の10分の1に決めることが適切である、

などと決まる

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これに適合するように、空間、水、食物、土壌などの基準が決まるので、規制値というのは全部「同じ」レベルなのです。

今回のことでは、突然、レントゲンとかCTスキャンなどを出すからややこしくなり、水道はどうか、野菜はどうかという話になるのです。

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多くの人が納得して行動できる方法ですが、

1)   いちいち、シーベルトとかベクレルとかに振り回されない、

2)   基準の何倍だけに注意する、

3)   それを平均するとだいたい、自分や家族がどのぐらい危ないかが判る、

ということです。

たとえば、空気の場合は基準は「普通に生活している時に安全な限界」ですし、水の場合は「普通に飲んだり、お風呂に入ったり、煮炊きをしても大丈夫な限界」、野菜も「普通に食べたり、食べなかったりしたときの限界」ですから、素直にその通りに考えることです。

規制値を超えた水道とかホウレンソウの時には赤ちゃんのために何とか凌ぎます。男性は問題が無いのですが、女性はマスクをする、外出から帰ったらティッシュで服をぬぐう(放射性物質は拭くととれるものが多い)、できるだけ311日以前の作物(イネなど)を食べるということをすればかなりの被曝を少なくすることができます。

いずれにしても、放射線の被曝は論理的によく考えたとおりですから、その意味では安心です

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(平成23324日 午後11時 執筆)