人種の問題を考えるときには決して感情的になってはいけませんし、また、日本民族だけが世界で一番すぐれているというようなことを最初から仮定したりすると間違います.

ただ、わたくしは最近、「白人は人間か?」という問いを出しています.

このような刺激的な問いを出すと、必ず「白人は人間か?」などと言う設問自身が傲慢だという反撃を受けますけれども、私には白人はどうも「人情と常識を持った人間」とは思えないのです.

私の定義:立派な人間={人情(愛)と論理性(頭)を持った動物}

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史実を見ると、白人はこの200年間、アジア・アフリカの人を人間と思ったことはほとんどなく、虐殺を繰り返してきました。

また70年前に起こった日本とアメリカ・ヨーロッパ列強との戦争でも、白人は日本人をはっきりと「黄色いサル」と呼んでいました。

このようにアジア・アフリカの人を人間と思わず、また日本人をサルと呼ぶ人たちの心境はどういうものなのでしょうか?

・・・・・・・・・事実1・・・・・・・・・

2010年12月17日、イギリスBBCは広島、長崎で二重被爆した日本人男性を笑いものにしました

この話のもとになっているのは、言うまでもなく今から65年前に広島と長崎に落とされた原子爆弾です。原子爆弾は史上最悪の野蛮な兵器ですが、アメリカが最初にネバダ砂漠で実験したときに、そのあまりの爆発力に科学者も軍人もびっくりしています。

だから、この爆弾を都市に投下すれば、少なくとも数万人、多ければ数十万人の人が一瞬にして全身にやけどを負い、死亡してしまうことは分かっていました。

それに、もともと軍隊が「軍服を着る」というのは、戦争は軍人だけで行うものであり普通の人(非戦闘員)に攻撃をしてはいけないということを意味していました。まして、子供や女性のに向かっての攻撃は絶対に許されないことでした。

原子爆弾そのものが野蛮な兵器でありますが、それに加えて、広島、長崎には当時若干の軍人や軍隊に関係する工場がありましたが、都市部には多くの女性や子供が住んでいました。

その上空に原子爆弾を落とせば非戦闘員の日本人を虐殺するすることはわかっていたのです。

でも、「日本人はサルだ、人間では無い」と思っているアメリカは現実に原爆を投下しました。そればかりではなく、原爆を落とした飛行機(エノラゲイ)をスミソニアン博物館に陳列するということまでやっています。

スミソニアン博物館というのは、アメリカ人が「人類の叡智の作品」と考えているものを展示するところです。

 

わたくしも2度ほど行ったことがありますが、ライト兄弟の飛行機や宇宙船が陳列されています。

そこに広島に原爆を落とした爆撃機を陳列するということは、アメリカ人は、日本人の子供や女性を原子爆弾で殺戮したのは「科学技術の成果、人類の叡智」であるということを公に言いたいからです.

それがアメリカ人の心なのです.彼らは人間でしょうか?

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(原爆で全滅した広島女子中学校2年1組)

若くして原爆に死んだ女子生徒・・・さぞかし無念だったでしょう。

・・・・・・・・事実2・・・・・・・

原子爆弾が投下される数ヶ月前アメリカは東京に対して大空襲を行いました。

戦争中ですから相手国の軍事施設を破壊するのは仕方がないことですが、この時の東京爆撃はそういう趣旨ではなかったのです。

すでに東京には軍事工場はほとんどありませんでしたし、男は兵隊にでていたので、女性や子供が多かったのです。

そこで、アメリカの戦略爆撃隊は、防衛の日本軍や工場の破壊ではなく、東京に住んでいる女子供を1人でも多く殺す作戦を考えました。

当時の第7戦略爆撃隊の司令はメイという将軍でしたが、サイパン島から 出撃するB29の第1波に「通常爆弾」を搭載させました。

通常爆弾というのは爆弾の中の火薬が爆発し、表面の鉄板が粉々に砕けて建物や人を破壊するというタイプのものです。大きな音がでて弾が炸裂ますから遠くにいても恐怖感を感じます。

サイパンからの第1波は東京の上空に達し、郊外に爆弾を落とします。郊外にはあまり人がいませんが集中的に郊外に爆弾が落とされたので、女性や子供は爆弾の音に驚いて山手線の中の方に避難しました。

つまり、空襲は郊外の軍事工場に対して行われていると思い、東京の中心部に逃げたのです.ところがそれこそがアメリカ軍の作戦だったのです.

サイパン島を飛び立った第2派のB29は焼夷弾を積んでいました。焼夷弾というのは通常爆弾と違って薄い鉄の容器にガソリンが入っています。だから破壊力はありませんが火災を起こすことができます。

山手線の内側に逃げていた女・子供は上空から降ってくる焼夷弾に焼かれ、この日1日だけで10万人が焼死したのです。アメリカ軍の目的は「日本人の女子供を焼き殺す・・・どうせヒトではないから」ということだったのです.

焼夷弾の下で焼かれた人たち・・・無念だったでしょう.

・・・・・・・・・事実3・・・・・・

このような白人による残虐行為は、今に始まっところではありません。約200年前にはアメリカはアフリカから多くの奴隷を連れてきました。

もちろん奴隷というのですから「人」とは考えていなかったのですが、アフリカから多くの奴隷を船に載せて航行中に海が荒れて船が転覆する危険にさらされると、アメリカ人は鎖をつないだアフリカの奴隷をそのままを海に捨てて皆殺しをしたことが知られています。

イギリスのインド統治では、インドの技術を進歩させないためにインド人技術者の手首を切り落としました。また「あの山が白く見えるのはイギリス人に殺されたインド人の白骨だ」と言われるほどの虐殺をしました。

そのほかにも、スペインがマヤ文明を襲った時には文明を根こそぎにするぐらいの虐殺を行ったのです。アメリカ大陸に上陸したイギリス人は600万人と言われたインディアンを虐殺したのです。

彼らは人間でしょうか? 人とはなんでしょうか?

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このような歴史を考えるにつれ、私は現在の日本人の知識人の一部がアメリカやヨーロッパに学んでいるのを見て、強い不信感を持っています.

アメリカやヨーロッパは一見して高度な哲学や科学を持っていると思われます。でもその内容をよくよく見ると、それは「他の民族を支配するための道具」の要素が強いのです.

サンデル教授というアメリカの学者が「正義」を語っていて、その本が売れています。でも、サンデル教授の言っていること、書いていることと歴史はまったく合わないのです.

「アメリカやヨーロッパを見本にしよう」というようなことを言っておられる学者や評論家が多くおられますので、機会を見て、こんな暴虐な彼らなのに、なぜアメリカやヨーロッパが見本になるのかをお聞きしたいと思っています。

(平成2338日 執筆)