未来の希望に満ちたベトナム.その風景を新春に見てみたい.
ベトナムは発展している.それも目を奪うばかりだ.
ホーチミン市の南部に新興住宅街がある。立派な一軒家が並び、その区画には区画全体の玄関まであって、安全も確保されている.
写真は区画毎に塀を巡らせた住宅街の一画である.100メートル四方ほどもある一つの区画は、見ず知らずの人が入らないように門番がいる.
ベトナム、ホーチミンの2010年12月の風景。
中は整然とした道路と緑、そこに2階建ての家が並んでいる.
もともと、ひったくりのような軽犯罪はあるが、殺人事件などの凶悪犯罪がほとんどないベトナムでも快適な住宅街だ.
この住宅街の近くには、デパートあり、高層マンションあり、オフィスありで素晴らしい。マンションはプール、テニスコートなどを備え、一戸建ちとは違う価値を生み出している.
次の写真も2010年12月のベトナムのビジネス街の写真.
ベトナムの人は「川の畔」を好むので、ビル群も川に面していて、そこには芝生が植えられ、ベンチがおかれ、市民が集まって将来の夢を語り合っている.
もともとベトナムの女性は元気だが、ここでは若者と女性が特に元気に見える.頬は赤く輝き、俊敏に歩いている.
明日のベトナムは約束されている.
ホーチミン市はすでに東京を超えた。住宅街は目を見張るほど素晴らしく、一軒一軒も立派だ.日本のように決してウサギ小屋ではない。
オフィスも雑居ビルが並ぶ日本とは大違いだ.整備された道路、近代的なビル、そして張り切って歩く人たち・・・
いつ、日本はベトナムに抜かれたのだろうか? ベトナム人の平均所得が日本人の10分の1などというのはウソだったのか?
大変だ.ぼやぼやしてはおられない.日本も早く共産主義にして共産党一党独裁でなければダメだ!!
・・・・・・・・・??いや??・・・・・・・・
上の写真も文章もウソではない.特に写真は事実そのものしか撮れないからウソではないのは間違いない.
そして、ホーチミン市の南には素晴らしい住宅街があるのは確かだ.でも、それはベトナムの「平均」ではなく「特殊例」であり、実際に目にする「普通のところ」は違う.
ホーチミン市とその郊外はバイクで溢れ、どの家も貧弱である.市民の顔は明るいが、到底、最初に示した街並みやビルが多きわけではなく、本当の一部の特殊な例である.
ホーチミン郊外の富裕層が使う高級レストランに行くと、一つの皿にハエが数匹、群がっていた。家にはまだ内風呂は少なく、停電はしょっちゅうである・・・・・・・・・
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ある国を紹介するときに、その国を悪くも言えるし、良い印象を与えることができる.しかし、カメラマンは「話題になれば」とか「有名に・・・」等という気持ちを捨てきれないようだ。
映像や画像は人の心に強い印象を与える.それだけに「事実を伝える映像の力」に自分の人生をその職業を投じた信念をそのまま表現して欲しいものである。
その点で、日本のカメラマンはやがて信用を失うのではないかと思うことが多い.その一端を紹介して新春に日本のカメラマンのプライドに訴えたい。
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私が最初に驚いたのは「環境ホルモン」の時だった.もともと、動物界では性の転換は普通に起こる。それは仮にカメラマンが撮影対象をシッカリ見れば気がつくことである.
しかし、一般の人たちは動物の性転換を映像で見た人は少ない。だから「環境ホルモンが原因して性転換が起こる」という映像を提供することは容易であるが、それはカメラマンとしてはしてはいけない行為である。
次に「ツバルが温暖化で沈んでいる」とか「北極の氷が少なくなってホッキョクグマがおぼれている」という映像が流された。
ツバルが沈んでいるかどうかは空から見れば一目瞭然であり、航空写真の記録も40年ほど前の分からずっと残っている.だから、カメラマンならツバルが沈んでないことは知っていた。
NHKのカメラマンは、「普通に暮らしている家」が、その横を歩く「大柄な男の膝上」まで浸水した映像を流した。台風の時の浸水と違って、温暖化は「一年中、海水面が高い」のだから、そんなところではトイレもできないので住むことができないのは、一週間もカメラを覗けばはっきりわかることだ。
ホッキョクグマの報道も同じで、冬の北極海はびっしりと氷が張っているし、夏でも北極海の中心部はほとんど氷である.
北極の氷が夏に少なくなるのは、カナダ、シベリアなどの入り江の氷であり、また変動があると言っても2割程度で、「無くなる」というような段階には到っていない。
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このようなカメラマンがその魂を失ったのは最近のことだろうか?
独立カメラマンの多くが余りに所得が少ないので、自らの職業の倫理を捨て、社会の趨勢におもねて、いかにも環境を大切にする「良い子」を演じながら、「事実ではない一部の映像」を売って生計を立てたのではないか?
ベトナムの例で分かるように、現地にいれば事実はどこにあるのか、カメラマンは分かっていたはずである。
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職業人のもっとも大切な事は自分が選んだ職業のもつ魂に対する忠誠心である。私であれば学問というものに対する忠誠心、尊敬、そしてそれに殉じる覚悟である.
2011年はそんな誠実な仕事をする人の多い日本で過ごしたいものだ.もう今年は鳩山さんの顔は見たくない。
(平成23年1月2日 執筆)