小沢一郎が政治家になる日が来るだろうか? もう少し正確に言うと、小沢一郎が「民主主義の日本の政治家」になる日は来るだろうか?

現在、彼が政治家として窮地に陥っているのは検察の陰謀だという説も多いし、政治だから政敵からの攻撃は常につきまとう.だから、「政策はシッカリしているし、豪腕でもあり、立派な政治家だ」という評判もある。

でも、彼は政治家ではない。

民主主義というのは民が主人である。彼も選挙で民に選ばれて議員になっているのであって、身分、家柄、人格、お金でなったわけではない。

あくまでも彼の主人(命令をした人)は民なのである。

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民は今、小沢一郎に何を望んでいるか? 彼は「自分は違法なことはしていない」と言っているが、国民は「法律的にいって違法なことをしているか?」と聞いていない。「あなたの政治はお金と切り離されているか?」と聞いている.

「政治資金規正法に違反していない」という答えでもなく、まして「検察の陰謀だ」と司法を批判してきた彼が「強制基礎手続き中だから」などと逃げることは望んでいない.

さらに、「岡田幹事長が人を使って政治倫理審査会に出席しろと言ってきたから、答えようが無いじゃないか」などという回りくどい話でもない.

あなたは主人に事情を説明する気はないのか?

小沢一郎の主人、つまり国民は小沢一郎が多くのお金を使って今の地位を築いてきたのではないかと疑っている.でも、政治的な能力があるというのだから、もし彼が「お金と切り離された政治」をしているなら、復活もあり得ると言っているのだ.

たとえば、「4億円のお金をどうして、あんなややこしい振り込みなどを続けてどこかに消えたのか?」、「いわゆる小沢グループの議員にはお金を配ったのか?」という本質的なことを「自ら、積極的に、正直に」話せばまだ政治家の道は残っていると言っている.

民主主義の政治家とは「主人が分かるように自らの主張を説明する」という事に尽きる.

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今のところ、彼のスタンスは、

1)   俺は能力があるのだから説明は要らない、

2)   政治に金はつきもので、そんなことを問題にするのは幼稚だ、

というように見える.

でも、民主主義というのは、国民が判断する社会システムだから、もし彼が民主主義を信奉していたら、これだけ長い間、繰り返し説明を求められ地得るのだから、説明したいのが普通だ.

私は彼の政策を理解しているが、大した政策はない。多くは「手続き」のようなものであり、権謀術数であり、小沢一郎の政策に哲学を感じる事はできない.

小沢一郎は、出てこない、影にいる、時折、笑顔を見せるという手法を使って自分を大物に見せてきたが、演説などで彼が語る政治には新鮮みもなければ夢もない.

実は、彼は大きな政治家でもなんでもなく、単なる街の利権政治家である。もしかすると日本の田舎の政治ならなんとか力を発揮するかもしれないが、到底、日本全体を率いていく力はない。

何をおいても、権力主義、秘密主義、金権主義はもう過去のものなのである.

日本の政治というものは、「謙虚で礼を尽くし、誠を貫くもの」でなければならず、万機公論に徹しなければならない.その意味で彼の政治手法は正反対だ.

日本にいまのままの彼はいらないし、すでにかなりの経験をしているのに、国民の不信感をぬぐえないのだから、能力的にも回復は不可能だろう.

小沢一郎も子供ではないのだから、衆議院議員として国政に携わるなら、鳩山、輿石と密談などをせず、オープンな政治に心がけるべきであるが、すでに手遅れだろう.

(平成221217日 執筆)