・・・温暖化の原因とされているCO2を町の林で吸収するという「取引」を始めた三重県大台町が、名古屋市で開催されているCOP10で排出されるCO2を吸収する団体に選ばれた・・・

ちょっと、わかりにくいニュースだが、人間が活動すればCO2がでる。それはたとえ「温暖化の会議」でも「生物多様性の会議」でも同じだ。

ところが、CO2の排出を制限しようとしている人にとっては、大きな国際会議をして、各国の人がヒコーキで名古屋に来て、またあの大きな名古屋国際会議場で会議をすれば膨大なCO2をだす。

だから、「会議ででるCO2を吸収する団体」を公募したのである.環境省のやりそうな「税金にさらに税金を積み重ねる」というやり方だ。

大台町には1600ヘクタールの町有林があり、CO2の吸収源として9月17日に認証を受けた。

大台町はこの「CO2取引」で数百万円ほどの税金をもらい、それを町の林の整備や地域振興などに充てるという。

尾上武義町長は「温暖化防止も話し合われる会議に認めていただけた。森林整備をしっかり進めていかなければ」と話したとニュースは伝えている.

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町長さん、大丈夫ですか?

このことを決して、町の子供たちに教えないでください。また町史にも書かないでください。みっともなくて末代までの恥です.

まず、第一に「林」はCO2を吸収しません.そんなことを子供たちに教えたら、「光合成や微生物による樹木の分解」、「地球の歴史でのCO2の変化」などを理解することができなくなります。

政治家は「化学反応が分からない文化系」などというと怒られますが、子供たちの中には、化学反応やマスバランスをしっかり理解できる子供がいます。その子供は混乱するでしょう。

「森林がCO2を吸収する」というのは「ウソ」なのです。町長さんはあるいは「国がウソをついているのだから、町がウソをついて良い」と言われるかも知れませんが、大台町の子供たちには「誰がウソを言っても、自分は人間としてシッカリする」という誠実さを教えて欲しいのです。

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「紙のリサイクルの偽装」がすでにハッキリしましたが、今から10年ほど前、私の講演をお聞きになった小学校の校長先生が「紙のリサイクルが森林を破壊するのは分かっているのだが、リサイクル紙でないと補助金がでない」と苦しんでおられました。

小学校はお金が足りない.だから、大人はごまかして補助金をもらう.でも子供たちにウソを教えることになる・・・それが苦しいと言っておられたのです。

果たして、それから7年ほど経って、紙のリサイクルの大規模偽装が発覚し、同時に紙のリサイクルは2倍の石油を使うことも明らかになりました。

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町長さん、大丈夫でしょうか?

あなたには町の子供たちの将来がかかっています.是非、この際、小さなお金をもらうのではなく、もっと正々堂々、子供たちにも教えられるような正しい行政をお願いします.

(平成221025日 執筆)