1972年、MITのメドウスは、「成長の限界」を書いて、21世紀の「資源枯渇、環境汚染、食糧不足」などを予想した。
そして、世界は「石油ショック」が起こり、「持続性社会」という概念が生まれた。
でも、メドウスの予想はまったく外れている.でも、不思議なことに「予想自体はまったく外れているが、予想したときに発生した社会の記憶(ショック)」だけが残っている.
つまり、メドウスは「このままの便利な文明を続けたら2010年には資源が枯渇し、環境(大気や水質)が破壊し、食糧不足になると警告したが、現実にはまったくその兆候がない。
無いどころか、ほとんどの資源はメドウスが予想した1970年より逆に多くなっている.40年も資源を使ったのに、寿命が30年という多くの資源は、今では50年になっている。
間違ったメドウスの予想を元にして「資源が無くなる」とか「環境が破壊される」と言っても意味がない。それはトラウマとか先入観というものだ。
でも、「このままでは持続性がない」という錯覚を取ることができるような、頭脳が柔らかい人はほとんどいないだろう.自分の頭に入りやすい情報を根拠を確かめずに頭に入れて、あとは頑固にそれを言い続けている内に、確信にかわってしまうし、引っ込みもつかない。
そんな人が多く見かける。
(平成22年9月30日 執筆)
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