日本と中国の間にある尖閣列島は歴史的にも、支那地方の政府が支配したことがなく、日本の明治政府が歴史的に初めて領土宣言をしているから、領土問題は存在しない。

「領土」というのもが、「どの政府も領土していない」ところを、どこかの政府が領土宣言して、それが10年もどこからも異論が出なければ確定する.

その後、100年ぐらいして文句をつけたら、戦争の火種を作るだけで意味がない.もしそれができれば、日本は「今の中国は全部、日本の領土だ」と言っても良い.

そんなことを認めたら、国際的に決められている領土は、またかつての帝国主義時代のように「力のある国がかってに人の領土をとる」ということになって問題がある。

だから、今度の尖閣列島の事件の解決方法はただ一つしかないと私は思う.

1)   できるだけ早く、日本が中国を上回る軍事力を持ち、もちろん「自衛隊」ではなく、「日本軍」を尖閣列島周辺に派遣すること、

2)   同時に、船長を釈放すること、

3)   その上で、国際社会に向かって「日本は自らの力と国際協力によって尖閣列島を守ることができるが、それだからといって一人の犯罪人(日本の領海を侵して勝手に操業した船長)ために戦争を構えることはしない。たとえ、中国が国際法を無視しても、日本は誠実な国だから、国際的な慣行や国際法を守り、小さいことにはこだわらない」と強く宣言する.

4)   変な妥協はできないが、妥協しないためには「軍事力」と「国際政治力(ハッキリしたアピール)がいる。

今回の船長の釈放を「地方検察庁が独自にやった」などという声明を出すのは政府が判断を避けた結果だろう.この事件が重大事件であることは確かだから政府が逃げてはいけない。

国際社会で意味があるのは、

1)   行動を裏付けるだけの軍事力、

2)   その軍事力を発揮しないこと、

3)   ハッキリと立場を貫くこと、

4)   事の大小を区別できること、

である。軍事力は直接使うのではなく、このようなことを事前に抑止するためにある。

(平成22926日 執筆)