体がつながったベトちゃん・ドクちゃんがダイオキシンによる奇形児の象徴のように報道されてから20年以上が経つ.

ベトちゃん・ドクちゃんは、アメリカ軍が散布した枯れ葉剤の中のダイオキシンが原因した可愛そうな例だと報道された。

しかし、大きな疑問がある。

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最初にテレビでベトちゃん・ドクちゃんの写真が放映され、これが数年間、アメリカ軍がベトナム戦争の時に、ベトナム全土に散布した枯れ葉剤の中のダイオキシンが原因していると報道されたときには私も「そうかな」と思った。

でも、しばらくして、奇妙なことに気がついた。

水俣病を起こしたのは水銀、四日市喘息が亜硫酸ガス・・・時々、なにかの毒物がまき散らされると、それで被害を受ける人が1000人から1万人ぐらい出る.

人間に対して毒性を持つ物質がまき散らされるのだから、患者さんが多く出ることになる。

ところが、ベトナムの場合、次々と「遺伝性奇形児ではない類似の奇形児」が出ているという報道はない.

本当にダイオキシンだろうか?と疑問に思って当時、ダイオキシンの事故として有名だったイタリアのセベソの事故の後の健康診断結果を調べて見たら、驚くことに、推定で2000万人が死亡する量がセベソの街に降ったのに、患者さんが出ていない!

これにはビックリしたものである。

ベトちゃん・ドクちゃんがダイオキシンが原因で奇形児になったかどうかは医学的に判断される.でも私たちも「正しい情報」さえ伝われば、このぐらいは判断できる.

つまり、ダイオキシンが特徴的な奇形児を発生し、枯れ葉剤がダイオキシンを含んでいるなら、同じような奇形児(ダイオキシンが原因のもの)が、1000組ぐらいは発生するだろうからである。

それなのに今に至っても、ハッキリした報告も報道もない。

ダイオキシンはたき火をしても大量にでる。アメリカ合衆国のダイオキシンの過半が山火事由来と報告されている.日本にもダイオキシンの患者さんの奇形児も一例も報告されていない。

まるで魔女狩りである.このダイオキシン事件の犠牲者は、奇形児が生まれると脅されて中絶した60名のお母さんと殺された胎児だろう.

ダイオキシンで年間1800億円、儲かるとはいえ、無辜の胎児を殺すなど、罪作りなことをするものだ。

(平成22915日 執筆)