シアターテレビジョンというCS262チャンネルで「現代のコペルニクス」という番組をやらせてもらっています.

この番組は、「現代」という「なんでも分かっているように見える時代」に、「普通に言われていることは、本当は違うのだ」ということを対談を中心にして楽しく解き明かしていくという狙いを持っています.

8月は東大名誉教授で体操の跡見順子先生をお招きして、「あなたは生きていますか?」という番組を放映しています。CS(衛星放送)では複数回の放送をしますが、これは衛星を使うので、どうしても電波が不安定な時があり、サービス業としては完璧なサービスをするために複数回の放映をするのです。

また、シアターテレビジョンは、「優れた文化を自由に」という観点から、会社のご厚意で、スポンサーなしの番組とそのネットでの無料放送を行っていただいています.

Googleなどの検索で「シアターテレビジョン」とか「ピラニアテレビ」と入れると、無料でCSの番組を数日、遅れて見ることができます。

9月は、教育評論家の尾木直樹先生と「大人のために壊れる子供」を放映します。

尾木先生とは、フジテレビの「ホンマでっかTV」で評論家軍団としての戦友です。対談はすでに収録は終わったのですが、とても有意義な「コペルニクス」になりました。

9月から放映の予定です.

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ところで、先日の「ホンマでっか」では睡眠がテーマでした。このブログでも先回の武田流健康法で睡眠についての私の経験を話しましたが、睡眠でも「コペルニクス」がたくさんあります.

先回の放送で評判が良かったのが、

「試験前、体はきのう、頭はあした」

という私の発言でした。

人間はときどき、昔ならお見合い、今なら、入学試験とか、スポーツの試合のように「自分の人生を決める緊張した日」があるものです。

そんな時、普段の日より格段に大切な「あした」のために体調を整えようと早めに床につくのですが、そんなときに限って寝付けないものです。

だんだん、気は焦って来るし、時間は過ぎる.夜中の3時にもなると「ああ、あと3時間しかない」と絶望の淵に経ったりするものです.

これも実は「コペルニクス」なのです。

もともと「睡眠」というのは、「昨日の体の疲れを癒す(いやす)」のであって、「明日の準備」ではないのです。そして「体」は「自分の明日の予定」を知らないのです。

頭だけで自分の明日の予定を知っていて「眠ろう」と思っても、体は昨日のことしか知らないので、眠れないのは当然です.

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そこで、2つの選択ができます.

一つは「明日は試験だから、寝なければならない」と思って床につくこと(社会の常識)、もう一つは「明日は試験だが、どうせ寝れないだろう」と思うこと(コペルニクス)です.

明日は試験であることは「頭」でしか分かりません。そして、少し体が疲れていると、余計に興奮気味になりますし、さらに明日のことの緊張感でますます神経は高ぶっています.

体はさほど疲れていなくて、頭が興奮していれば寝つけないのは「あまりにも当然」のことです。

そこで、武田流健康法は、

「明日のことは体は知らない.だから今日は寝れないだろう・・と思って床につく。そして7時間ほど体を横にしていれば、どんなことがあっても明日は乗り切れる」

と思うことです。

つまり、社会の常識になっていること・・・「頭で明日を知っているから、体も従うべきだ」というのは、「体の気持ち」を知らないことでもあります。8月の跡見先生も本質的にはおなじことをおっしゃっておられます。

そして、これも経験ですが、一晩、眠れないで苦しんでも、案外、2日続けて一睡もできないということは無いようです。そして、そんな経験を続けてきた私は今、こうして生きています.

(平成22829日 執筆)