歴史の話が続きますが、普段は歴史や戦争ことはあまり関心がない女性の方や若い人も是非、興味を持ってもらいたいと思います.

それは、今、日本の子供たちが元気がない理由の一つ、たぶん、大きな理由が「日本人の歴史観」にあるからです。

つまり、戦争の歴史というのは、日常生活の中に入り込んでいるのです.

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ほんの少し前まで、つまりこの前の戦争の前まで、世界は「力が強ければ他人の領土を奪ってもよい」ということになっていました。

今から見るとまったく考えられないことですが、それが「現実」でした。

皆さんがよく知っていることとしては、「オーストラリアの原住民」という話を知っていると思います.アボリジニと言う名前で呼ばれていましたが、その意味は「オーストラリア大陸にもともと住んでいた人たち」ということです。

もちろんこの「原住民」という呼び名はオーストラリア大陸を暴力で奪ったイギリスが使った名前で、アボリジニこそは「オーストラリアの所有者」なので、イギリス人は「侵入者」です。

アメリカではこれもイギリス人が北アメリカ大陸に上陸し、もともと住んでいたアメリカ国民(インディアン)を皆殺しにしながら西に進み、「西部劇」を作り出しました。

侵入したイギリス人(米国白人)は100万人以上のアメリカ国民(インディアン)を殺害したと言われています.

このようなことは世界中で行われました。でも、アメリカのように「その国の国民」をほぼ皆殺しにした例は少ないのですが、植民地、奴隷貿易などしたい放題だったのです.

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これは19世紀から戦争の少し後までのインド洋を中心にしたイギリスの植民地の地図で、小さなヨーロッパの一カ国が地球の反対側までやってきて、やりたい放題だったことが分かります.

地図でイギリスの植民地ではないところはグレーになっていますが、アジア、アフリカの国はイギリス以外のオランダ、スペイン、ポルトガル、フランスなどの国に占領されていました。

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もう少し、身近で具体的な話をしますと、太平洋の真ん中にハワイ王国があり、東からアメリカの白人が迫ってきました。

有名はカメハメハ大王が頑張っていたのですが、たびたびイギリスやフランスの侵略を受けて滅亡し、その後の王朝は日本と提携してなんとかハワイ王国を守ろうとしました。

しかし、結局、ハワイはアメリカに「併合」されて今日に至っています。もし、太平洋戦争で日本が勝ってアメリカが敗れていたら、ハワイは独立していたでしょう.(ちょうど、日本が負けて朝鮮が独立したように)。

だから、朝鮮併合が正しかったということではなく、1910年に日本が朝鮮を併合した時代は、どの国も隙あらば領土を拡大しようとしていた時代だったのです.

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江戸幕府が鎖国を止めてから、太平洋戦争まで、日本が行ってきた行動は100%正しくはありませんでしたが、全体として立派だったと思います.

「残虐さ」とか「圧政」の程度はイギリスなどに比較すると小さく、むしろ温和な統治政策が行われました。

むしろ、世界中が白人の奴隷状態になる中で、ただ一つ、白人と対等に頑張ったことによって、世界に大きな貢献をした国=日本、ということができるでしょう。

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若い人が元気がない理由の一つに、

1)   大人が近代日本にプライドを持っていない。むしろ、卑下していること、

2)   ずっと卑下してきたので、その中で頑張るのが辛くなり、疲れてきたこと、

3)   その影響が子供に及んで、子供が元気がなくなってきた、

と考えています.

「反省する」ということは悪いことではありませんが、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」で、「全体としては素晴らしい国だった」という認識をハッキリさせることが大切と思います。

そして若い人には我々の父祖は世界でも本当に立派だったという誇りをもって生きていって欲しいと思います.

(平成22820日 執筆)